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2011.02.05
名大から世界に駆ける
■陸上・中距離 鈴木 着実な歩み
中学時代から陸上の中長距離走で活躍し、文武両道を目指して昨春に名大に進んだ鈴木亜由子(19)が、大学最初のシーズンを終えた。昨年7月の世界ジュニア選手権で5000メートル5位、1月の全国都道府県対抗女子駅伝では実業団選手に交じって1区6位と着実な歩みをみせている。
「競技と勉強を両立したかった。将来、何をするにも必要なので経済の仕組みも学びたかった」。愛知県豊橋市豊城中では全国中学体育大会の1500メートルを連覇し、時習館高では右足甲を2度疲労骨折しながら3年になって復調。関東の強豪の大学からも誘われたが地元の国立大を受験し、経済学部に合格した。
環境にもひかれた。授業や研究に追われる部員が多いため全体練習は週3回で、けがを再発させないための自由なメニューが組みやすい。広島・世羅高で全国高校駅伝優勝を経験した金尾洋治監督の「長距離の練習はいかに追い込むかより、いかに回復させるか」という方針も自分に合うと感じた。昨年3月には学内のトラックに合成ゴムが敷かれ、天候にかかわらず走れる条件も整った。
金尾監督は「軽快な無駄のないフォームで心肺機能も優れている。30年近く名大で指導してきたがここまでの選手は初めて。トラック競技で五輪を狙ってほしい」。鈴木は「この1年は最後に離されるレースが多かった。けがの不安はもう無いので、もっと上を目指したい」と話す。
名大関係者では、経済学部の前身の名古屋高等商業学校に在籍した清川正二(故人、元国際オリンピック委員会副会長)が1932年ロサンゼルス五輪の男子100メートル背泳ぎで金メダルを獲得。名大によると、それ以降の五輪出場者はいないという。 (鈴木智行)
(2011年2月5日 中日新聞朝刊30面より)
中学時代から陸上の中長距離走で活躍し、文武両道を目指して昨春に名大に進んだ鈴木亜由子(19)が、大学最初のシーズンを終えた。昨年7月の世界ジュニア選手権で5000メートル5位、1月の全国都道府県対抗女子駅伝では実業団選手に交じって1区6位と着実な歩みをみせている。
「競技と勉強を両立したかった。将来、何をするにも必要なので経済の仕組みも学びたかった」。愛知県豊橋市豊城中では全国中学体育大会の1500メートルを連覇し、時習館高では右足甲を2度疲労骨折しながら3年になって復調。関東の強豪の大学からも誘われたが地元の国立大を受験し、経済学部に合格した。
環境にもひかれた。授業や研究に追われる部員が多いため全体練習は週3回で、けがを再発させないための自由なメニューが組みやすい。広島・世羅高で全国高校駅伝優勝を経験した金尾洋治監督の「長距離の練習はいかに追い込むかより、いかに回復させるか」という方針も自分に合うと感じた。昨年3月には学内のトラックに合成ゴムが敷かれ、天候にかかわらず走れる条件も整った。
金尾監督は「軽快な無駄のないフォームで心肺機能も優れている。30年近く名大で指導してきたがここまでの選手は初めて。トラック競技で五輪を狙ってほしい」。鈴木は「この1年は最後に離されるレースが多かった。けがの不安はもう無いので、もっと上を目指したい」と話す。
名大関係者では、経済学部の前身の名古屋高等商業学校に在籍した清川正二(故人、元国際オリンピック委員会副会長)が1932年ロサンゼルス五輪の男子100メートル背泳ぎで金メダルを獲得。名大によると、それ以降の五輪出場者はいないという。 (鈴木智行)
(2011年2月5日 中日新聞朝刊30面より)