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中日新聞掲載の大学記事

2011.01.13

ホタルミミズ 名大で生息 愛知初の発見報告

■弱い光 冬の雨後に出没

 ホタルじゃなくてミミズです−。刺激を加えるとホタルのように黄緑色の光を放つ「ホタルミミズ」を、名古屋大大学院生命農学研究科の大場裕一助教が名古屋市千種区のキャンパスで見つけた。

 東海地方では1948年に津市で見つかって以来63年ぶりで、愛知県内での発見報告は初めて。全国ではこれまでに約20の発見例がある。

 見つけたのは9日午後3時ごろ。直径1.0〜1.5ミリ、長さ2〜3センチの7〜8匹を捕まえた。キャンパス内にある自転車置き場の砂の中、深さ1センチの場所に生息していた。

 ホタルミミズは一見イトミミズのようだが別種。ホタルと同じように発光酵素を持ち、ピンセットでつつくと粘液を尻部分から出して発光する。

 ホタルミミズはなぜか冬にしか発見されない。光が弱いため見つけにくいが、各地に生息しているらしい。雨の後に地中から出てくる。

 大場助教は「ホタルには毒があり、それを捕食者に知らせるために光ると考えられているが、このミミズに毒はない。天敵を驚かせるためかもしれないが、なぜ光るかは謎」と話している。

(2011年1月13日 中日新聞朝刊1面より)
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