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2011.01.12
4元中継で遠隔講義 愛院大・県立大
■予防医学分野 文科省が助成 「5元」も計画
愛知学院大(愛知県日進市)と愛知県立大(同県長久手町)は、離れた場所にある両大の4学部の講義風景を同時に生中継し合う4元同時中継の遠隔講義をスタートさせた。2カ所の映像情報をやりとりする2元中継の遠隔講義は増えてきているが、文部科学省によると4元中継の遠隔講義は全国でも珍しい。2月には、愛知医科大(長久手町)を加えた5元中継の遠隔講義も計画している。
4元中継遠隔講義は、1つの教室の映像と音声を、それぞれ残る3つの教室で視聴し合う仕組み。4カ所に分かれた学生や講師が同じ教室にいるのと同様の効果が得られる。
遠隔講義は、愛知学院大の心身科学部(日進市)、薬学部(名古屋市千種区)、歯学部(同)と愛知県立大看護学部(同市守山区)の4学部による合同。医学や健康科学など関係する複数の学問領域にまたがる予防医学の分野を、4学部が連携して学生に教える狙いだ。遠隔講義には映像を中継する設備が必要だが、先進的大学連携の取り組みとして文科省の「戦略的大学連携支援プログラム」に選定され、2011年度まで助成を受けることができる。
初回の遠隔講義は昨年12月15日、「糖尿病と合併症の予防」をテーマに50分にわたって講義があった。4学部計100人の学生が参加。遠隔講義を企画した愛知学院大心身科学部長の佐藤祐造教授(70)ら4学部の教授が交代で、それぞれの専門分野について話した。
心身科学部の特別教室にはモニター8台を設置。画面が4分割され、順に4学部の講義風景が映しだされた。佐藤教授が糖尿病治療におけるインスリンと運動との関係について講義をすると、他大学、他学部の学生たちがモニター越しに教授に質問を浴びせた。
遠隔講義について、同学部3年の塚本尚子さんは「他大学の講義を聴く機会はなかったため、とてもいい。他学部の学生の質問も新鮮だった」と振り返った。
佐藤教授は「予防医学は近年注目されているが、多くの専門分野にまたがり、1カ所でまとめて教えるのは難しい。遠隔講義を活用して、予防医学のプロを効率的に養成することができる」と意義を語った。今後は愛知医科大医学部を加えるなど規模を拡大し、年に数回、遠隔講義を展開していく予定だという。
(2011年1月12日 中日新聞夕刊1面より)
愛知学院大(愛知県日進市)と愛知県立大(同県長久手町)は、離れた場所にある両大の4学部の講義風景を同時に生中継し合う4元同時中継の遠隔講義をスタートさせた。2カ所の映像情報をやりとりする2元中継の遠隔講義は増えてきているが、文部科学省によると4元中継の遠隔講義は全国でも珍しい。2月には、愛知医科大(長久手町)を加えた5元中継の遠隔講義も計画している。
4元中継遠隔講義は、1つの教室の映像と音声を、それぞれ残る3つの教室で視聴し合う仕組み。4カ所に分かれた学生や講師が同じ教室にいるのと同様の効果が得られる。
遠隔講義は、愛知学院大の心身科学部(日進市)、薬学部(名古屋市千種区)、歯学部(同)と愛知県立大看護学部(同市守山区)の4学部による合同。医学や健康科学など関係する複数の学問領域にまたがる予防医学の分野を、4学部が連携して学生に教える狙いだ。遠隔講義には映像を中継する設備が必要だが、先進的大学連携の取り組みとして文科省の「戦略的大学連携支援プログラム」に選定され、2011年度まで助成を受けることができる。
初回の遠隔講義は昨年12月15日、「糖尿病と合併症の予防」をテーマに50分にわたって講義があった。4学部計100人の学生が参加。遠隔講義を企画した愛知学院大心身科学部長の佐藤祐造教授(70)ら4学部の教授が交代で、それぞれの専門分野について話した。
心身科学部の特別教室にはモニター8台を設置。画面が4分割され、順に4学部の講義風景が映しだされた。佐藤教授が糖尿病治療におけるインスリンと運動との関係について講義をすると、他大学、他学部の学生たちがモニター越しに教授に質問を浴びせた。
遠隔講義について、同学部3年の塚本尚子さんは「他大学の講義を聴く機会はなかったため、とてもいい。他学部の学生の質問も新鮮だった」と振り返った。
佐藤教授は「予防医学は近年注目されているが、多くの専門分野にまたがり、1カ所でまとめて教えるのは難しい。遠隔講義を活用して、予防医学のプロを効率的に養成することができる」と意義を語った。今後は愛知医科大医学部を加えるなど規模を拡大し、年に数回、遠隔講義を展開していく予定だという。
(2011年1月12日 中日新聞夕刊1面より)