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愛知文教大 30年閉校へ 大学院も 27年度から募集停止

2027年度以降の学生募集の停止を発表した愛知文教大=1日、愛知県小牧市で
同大は1998年設立で、1日時点の在校生は今春の新入生・編入生64人を含め250人。3月30日の臨時理事会で募集停止を決定した。「新学部・新学科の設置、校舎の移転などあらゆる方策を講じ、教育内容の充実に努めてきたが、今後の持続的な運営を見通すことが困難であると判断し、苦渋の決断に至った」という。1日の入学式で新入生と保護者に募集停止の経緯を説明したほか、在校生には3日のオリエンテーションで伝える。
系列校の愛知文教女子短大は既に26年度以降の学生募集を停止し、28年3月閉校を予定。学校法人が運営する幼稚園は継続する。
小牧市の天野正基市長は「長年にわたり地域文化の振興や教育の発展に多大なる貢献をいただいてきただけに、今回の決定は極めて残念」などとする談話を出した。
■小規模私大 少子化で苦境
私立大の経営環境は少子化とともに厳しさを増し、学生定員4千人未満の小規模校を中心に苦境に立たされている。2025年には、名古屋柳城女子大(名古屋市昭和区)と京都ノートルダム女子大(京都市)、京都華頂大(同)が募集停止を公表した。いずれも小規模校だ。
日本私立学校振興・共済事業団の調査では、25年は私立大594校のうち過半数の316校で定員割れ。入学定員に対する入学者数を示す充足率は定員8千人以上の大規模校で平均105.95%と超過状態だが、小規模校は92.93%にとどまった。
大学ジャーナリストの石渡嶺司氏によると、00~25年に経営難で募集停止を公表した四年制大学は23校。東海地方では、09年に愛知新城大谷大(愛知県新城市)、三重中京大(三重県松阪市)と相次いだ。近年は受験生の大規模校志向が強まり、23年以降は毎年複数の小規模校が募集停止を発表している。
石渡氏は「財政力がある中・大規模校は社会のニーズに合った学部を新設し、少子化の中でも学生を集めている。きめ細かな指導が売りだった小規模校はどこも苦しい」と指摘。「今後も厳しい判断をする小規模校が出るだろう」と話す。
愛知文教大については、同じ人文学部を持つ中部大(愛知県春日井市)や岐阜聖徳学園大(岐阜市)が近くにあり、「立地が悪かった」と要因を挙げた。(梶山佑、伊藤純平)
(2026年4月2日 中日新聞朝刊22面より)