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学生活動  2025.12.12

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皇学館大 大学生テレビ局 最高賞 「地方の時代」映像祭

受賞を喜ぶ赤松さん(左)ら大学生テレビ局のメンバー=伊勢市役所で

受賞を喜ぶ赤松さん(左)ら大学生テレビ局のメンバー=伊勢市役所で

 皇学館大(伊勢市)の学生たちでつくる「大学生テレビ局」が制作した番組が11月、「第45回『地方の時代』映像祭2025」の市民・学生・自治体部門で最高賞の優秀賞に輝いた。番組は「山奥の小さな楽器店 ラモシオン」。松阪市で楽器店を営みながら音楽活動を展開する親子の温かな絆を描きだした。(清水大輔)

■楽器店親子の音楽活動など描く

 ディレクターを担当したのは、文学部コミュニケーション学科2年の赤松芽衣さん(19)。「大きな賞を受けられるとは思わず、喜びと驚きでいっぱい」と笑顔。趣味でギターを始めたのをきっかけに、楽器店を番組の題材に決めたという。

 28分の番組の主役は「楽器のお店 ラモシオン」(松阪市柚原町)店主の垣内大徳さんと、自閉症の長男楽守(らも)さん。音楽ユニット「RAMO」としても活動する2人の仕事風景や、演奏する姿を映像に収めた。インタビューでは、店で取り扱う楽器へのこだわりや音楽に懸ける思いを聞いた。

 4月に地元ケーブルテレビの「ZTV」で放送され、現在は動画投稿サイト「ユーチューブ」の大学のチャンネルで見られる。

 赤松さんを含めて7人の学生が制作に携わり、放送までに1カ月かけて撮影と編集を終えた。赤松さんは「2人の温かい雰囲気が伝わるような場面を選んで編集した。番組を見た人が障害について考えるきっかけになれば」と話した。

 大学生テレビ局は番組制作を通じ、地域社会に貢献できる人材を育成しようと2014年に立ち上がった。地域の歴史や伝統を取り上げた番組や、文化人やスポーツ選手へのインタビューを手がけ、ZTVなどで放送してきた。映像業界に進む卒業生もいる。

 指導に当たるZTV伊勢放送局参事の五十嵐正道さん(61)は「地域で頑張る人を応援するのが局のコンセプト。学生の素直な目線で撮影した点が評価された」とたたえた。

 「地方の時代」映像祭は、国内最大規模のドキュメンタリー番組のコンテスト。市民・学生・自治体部門には86作の応募があり、優秀賞に4作品、奨励賞に5作品が選ばれた。

(2025年12月12日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)
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