協定を締結した名古屋葵大の越原理事長（左）とナカモの杉本社長＝名古屋市瑞穂区の名古屋葵大で

　名古屋市瑞穂区の名古屋葵大（名古屋女子大が４月に共学化し名称変更）は２８日、宇宙食の開発などを目指し、創業１９５年のみそ製造販売「ナカモ」（清須市）と産学連携協定を結んだ。

　同大は来春、健康科学部に「フードサイエンスコース」の新設を予定。災害時の非常食や宇宙食など新たな食の提案を目指す。開設後、みそづくりの技術を学術的に生かす研究や、学生が工場を見学して学ぶなどの相互連携をする。

　栄養素が豊富で保存に適したみそを宇宙食に活用するアイデアを募るため、今年３月にはレシピコンテストも開催。入賞作を宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）に提案する予定だ。

　同大で協定調印式が開かれ、越原もゆる理事長（５２）やナカモの杉本達哉社長（５２）らが出席。越原理事長は「新たな食を通して社会を支える一助に」とあいさつし、杉本社長は「みそ造りの伝統技術に学術的な視点が加わる可能性に期待したい」と話した。（都沙羅）

（2025年5月30日　中日新聞朝刊県内版より）