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お知らせ 2024.12.17
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超小型衛星 宇宙空間にGO! 福井大や関西大など共同開発
福井大やセーレン(福井市)が開発した学習用の超小型衛星を基に、関西大と福井県内企業などが協力して完成させた新しい超小型衛星「DENDEN-01」が9日、国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙空間に放出された。福井市内で動画中継を見守るライブビューイングがあり、無事放出されると開発関係者ら30人から歓声が湧き起こった。
「やったー」「バンザーイ」。ライブビューイングは福井市の県工業技術センターであった。開発責任者で関西大化学生命工学部の山県雅紀准教授も会場入りし、参加者らと一緒に中継先の宇宙航空研究開発機構(JAXA)に「DENDEN-01、ゴー」と放出を合図した。宇宙空間に放たれると、関係者らはハイタッチしながら喜びを分かち合った。
DENDENは福井大、関西大、名城大、航空宇宙会社のアークエッジ・スペース(東京都)が共同開発。福井大とセーレンが、2021年度から大学や企業向けに人工衛星開発技術の学習用機体として利用していた「EDIT」をベースに今年6月に完成させた。大きさは一辺10センチほどの立方体型。重さは1.32キロ。11月にアメリカのロケットに搭載されて、ISSに届けられた。
超小型人工衛星は宇宙空間の急激な温度変化に弱く、電源の安定供給が課題だった。DENDENは液漏れなどを防ぎ、温度調整できる素材を活用し電源温度の安定化を図る工夫がされている。福井大が開発した2次元の画像と光の情報を取得して対象物を把握できる超小型カメラも備え、農業や森林状況の観測にも役立てられるという。
DENDENの組み立てや性能試験には、福井県内での宇宙開発人材育成プログラム「人工衛星設計基礎論」に参画している企業関係者らが携わってきた。
宇宙空間での実証実験は今後、1年ほど行われる予定。山県准教授は「実際に宇宙に行った衛星を開発した教育プロジェクトが福井で誕生した。今後の宇宙産業の発展につながれば」と語った。(栄田楓登)
(2024年12月17日 中日新聞朝刊第二福井版より)
「やったー」「バンザーイ」。ライブビューイングは福井市の県工業技術センターであった。開発責任者で関西大化学生命工学部の山県雅紀准教授も会場入りし、参加者らと一緒に中継先の宇宙航空研究開発機構(JAXA)に「DENDEN-01、ゴー」と放出を合図した。宇宙空間に放たれると、関係者らはハイタッチしながら喜びを分かち合った。
DENDENは福井大、関西大、名城大、航空宇宙会社のアークエッジ・スペース(東京都)が共同開発。福井大とセーレンが、2021年度から大学や企業向けに人工衛星開発技術の学習用機体として利用していた「EDIT」をベースに今年6月に完成させた。大きさは一辺10センチほどの立方体型。重さは1.32キロ。11月にアメリカのロケットに搭載されて、ISSに届けられた。
超小型人工衛星は宇宙空間の急激な温度変化に弱く、電源の安定供給が課題だった。DENDENは液漏れなどを防ぎ、温度調整できる素材を活用し電源温度の安定化を図る工夫がされている。福井大が開発した2次元の画像と光の情報を取得して対象物を把握できる超小型カメラも備え、農業や森林状況の観測にも役立てられるという。
DENDENの組み立てや性能試験には、福井県内での宇宙開発人材育成プログラム「人工衛星設計基礎論」に参画している企業関係者らが携わってきた。
宇宙空間での実証実験は今後、1年ほど行われる予定。山県准教授は「実際に宇宙に行った衛星を開発した教育プロジェクトが福井で誕生した。今後の宇宙産業の発展につながれば」と語った。(栄田楓登)
(2024年12月17日 中日新聞朝刊第二福井版より)
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