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お知らせ  2024.03.24

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金沢工大など 安定栽培へ最新設備 ワサビの「健康」徹底管理

コンテナ型の栽培設備で育てられているワサビの状態を観察する金沢工業大の教員=野々市市で

コンテナ型の栽培設備で育てられているワサビの状態を観察する金沢工業大の教員=野々市市で

 金沢工業大(野々市市)などは、ワサビを「健康診断」しながら最適な環境で栽培できるコンテナ型の設備を公開した。2種類のワサビを栽培しており、センサーやインターネットを使って遠隔操作で設備内の温度や湿度などを調整する。屋外での栽培と比べ、3~4倍の成長速度が見込めるという。

 ワサビは直射日光に弱く、気温の低い環境で育つことなどから、栽培条件が厳しいことで知られる。日本食ブームなどで海外需要が高まるワサビの安定供給を目指し、金沢工業大と商社「NX商事」(東京都)、ソフトウエア開発業「サカ・テクノサイエンス」(金沢市)が協力して開発した。

 最大の特徴は、ワサビの葉に電極を取り付け、葉の表面に生じた電圧の微弱な変化を読み取り、ワサビの状態を調べられること。ワサビの状態に応じて、設備内の温度や湿度、二酸化炭素(C)や光量を調整する。

 今後もこの設備でワサビを育て、最適な栽培環境データを収集する。設備設計のノウハウを企業や農家に提供し、栽培に活用してもらうことも考えている。 (安里秀太郎)

(2024年3月24日 中日新聞朝刊石川県内版より)

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