中部大－名城大　５回裏２死一、二塁、右越えに３ランを放った中部大の畠山楓真外野手＝愛知・パロマ瑞穂で（後藤正樹撮影）

第７週第１日　（１４日・パロマ瑞穂）

■ドラフト候補の名城大・岩井俊から畠山値千金３ラン

　優勝争いにかかわる２試合が行われ、中部大と愛知東邦大が先勝した。中部大は畠山楓真外野手（４年・尽誠学園）が３ランを放つなど２安打４打点で打線をけん引し、６－１で名城大に快勝。愛知東邦大は７回に河合峻佑内野手（２年・豊川）の適時内野安打で逆転し、４－３で愛工大に競り勝った。敗れた愛工大は優勝の可能性が消滅。優勝争いは名城大、愛知東邦大、中部大に絞られた。

■春秋連覇諦めない

　今秋のドラフト候補を打ち砕いた。中部大は１－１の５回、名城大の先発・岩井俊を攻め、１死三塁から水野の二ゴロの間に三塁走者がかえり勝ち越し。さらに２死一、二塁では畠山が内角低めの変化球を拾い、右翼手の頭上を越える値千金の３ランを放った。「この試合に入る前に８打席連続三振していたので、何とかしようと思っていた」。不調の中での５番起用に、見事に応えた。

　２週前に中京大に連敗し、勝ち点を落とした。主将の佐野大陽内野手（４年・常葉大橘）は「２週間、チームで徹底して基本を見つめ直した。自信を持って、この試合に臨みました」という。崖っぷちの今春王者は、試合がなかった先週にゆるんだ帯を締め直した。

　５勝５敗で迎えた最終週。逆転優勝には首位の名城大に連勝することが絶対条件で、先勝した。「僕たちの元気ではつらつとした野球はぶれることなく、何としてでもあと１勝したい」と佐野。大逆転に向け、最後まで春秋連覇を諦めない。　（後藤正樹）

■必死に勝ち越し打　愛知東邦大・河合

　愛知東邦大は０－２の７回に２点を奪った後、なおも２死三塁から河合の打球は力なく三塁へ転がったが、執念のヘッドスライディングで勝ち越しの適時内野安打となった。「（田中）監督から『頼むぞ』と言われていたので、点が取れて良かった」と河合。逆転優勝に向け１敗もできない状況だが「どんな手を使ってでも必ず勝ちます」と力強く意気込んだ。

▽１回戦
名城大　０００１０００００｜１
中部大　１０００４０１０ｘ｜６
（城）岩井俊、久保、池田－加藤、谷
（部）津波、肥田、水谷健－清水智
本塁打　畠山（部）

▽同
愛知東邦大　００００００３０１｜４
愛工大　１０００１０００１｜３
（邦）徳久、上田、玉井－松吉
（工）小野、樋口、中村、野崎健－二村
本塁打　田中（邦）

（2023年10月15日　中日スポーツ9面より）