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お知らせ 2023.09.26
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風車 ドローンで点検 時間1/6に 来春導入へ 中電と中部大が協力
中部電力はドローンを活用し、風力発電設備を効率的に点検する新たな手法を開発したと発表した。落雷時の電流を地面に逃がす線「ダウンコンダクタ」に断線がないかを確認できる。従来の手法より作業時間や人手の削減につなげることができるという。2024年5月以降の本格導入を目指す。
風力発電設備の風車は一般的に周辺に高い建物が少ないため、雷が落ちやすい。ダウンコンダクタは風車のブレード(羽根)内を通っているが、風を受けてブレードがたわむなどし、断線することがある。断線した状態で落雷を受けるとブレードが破損する恐れがあり、定期的に点検する必要がある。
従来は作業員が高所作業車やロープを使い、ブレードの先端部に近づき電極を接触させて確認しており、作業の安全確保や効率化が課題となっていた。
新たな手法は中部大と協力し、ドローンに電極を取り付けて実施する方法などを開発した。従来は1基当たり6時間かかる作業を1時間に短縮でき、作業員は3人から2人に減らせるとしている。
中電は20日、御前崎風力発電所(静岡県御前崎市)で点検の様子を公開した。中電電力技術研究所の鹿島直二氏は「今後は風車が増え、洋上風力では作業環境も厳しくなる。ドローンなどロボットの技術や人工知能(AI)を使い、効率化や安全性の向上を図っていきたい」と話した。(鈴木啓太)
(2023年9月26日 中日新聞朝刊8面より)
風力発電設備の風車は一般的に周辺に高い建物が少ないため、雷が落ちやすい。ダウンコンダクタは風車のブレード(羽根)内を通っているが、風を受けてブレードがたわむなどし、断線することがある。断線した状態で落雷を受けるとブレードが破損する恐れがあり、定期的に点検する必要がある。
従来は作業員が高所作業車やロープを使い、ブレードの先端部に近づき電極を接触させて確認しており、作業の安全確保や効率化が課題となっていた。
新たな手法は中部大と協力し、ドローンに電極を取り付けて実施する方法などを開発した。従来は1基当たり6時間かかる作業を1時間に短縮でき、作業員は3人から2人に減らせるとしている。
中電は20日、御前崎風力発電所(静岡県御前崎市)で点検の様子を公開した。中電電力技術研究所の鹿島直二氏は「今後は風車が増え、洋上風力では作業環境も厳しくなる。ドローンなどロボットの技術や人工知能(AI)を使い、効率化や安全性の向上を図っていきたい」と話した。(鈴木啓太)
(2023年9月26日 中日新聞朝刊8面より)