大学生と共に本棚作りに挑戦する中高生たち＝金沢市泉野町の「ユースセンター金沢　ジュウバコ」で

　金沢工業大生でつくるものづくり団体「Ｔｏｉｒｏ（トイロ）プロジェクト」は２日間の日程で、中高生の集いの場「ユースセンター金沢　ジュウバコ」（金沢市泉野町）で、家具作りイベントをした。「若者自身でつくる居場所」というコンセプトの下、学生とセンター利用者の中高生が協力して本棚やテーブルを製作した。

　トイロは同大建築学部の学生で構成され、地域団体のイベント用オブジェ作りなどを手がけている。今回は、今年５月にオープンしたばかりで設備がまだ不十分という「ジュウバコ」から依頼を受け、共同製作の形でイベントを開催した。

　初日は学生と利用者の１５人ほどが参加し、５段型の本棚２つを製作。板と板を接合するためにくぎを入れる際は、電動ドライバーの使い方に苦戦する利用者に学生が助言しながら作業を進めた。

　センタースタッフの高山大生（たいき）さん（３１）は「大学生と一緒に中高生たちが自ら設備を作っていくことで、この居場所により愛着が持てるようになると思う」と話した。　（柴田一樹）

（2023年8月23日　北陸中日新聞朝刊13面より）