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お知らせ 2023.08.15
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見せる「地中熱」 活用進める大学 温度変化緩やかな地下で熱交換
地球温暖化の原因となる二酸化炭素などの排出量を減らすため、石油や石炭から脱却する「脱炭素」や「カーボンニュートラル」を大学施設が推進する中、ある再生可能エネルギーが注目されている。比較的浅い地中にあり、温度変化が緩やかな「地中熱」だ。夏はひんやり、冬はぽかぽかにした水や空気を体感してもらう取り組みが県内で広がっている。 (鈴木凜平)
愛知学院大(日進市)は、本年度から始めた中学生向けの名城公園キャンパス(名古屋市北区)の見学メニューとして、地下空間に広がる「クール&ヒートピット」を案内している。7月に訪れた名古屋市の中学生は「涼しい」「広い」と驚いた様子を見せた。
14年に完成した同キャンパスでは、全6棟の建物で配管などで必要になった地下空間のうち、400~1500平方メートルを同ピットとして活用。外気を取り込んで熱交換を行い、建物に空気を送り込んでいる。
ピット内の温度を調べると、外気温が35度に上る夏は23~27度、外が零度近くに下がる冬も12~15度程度に保たれていた。他にも省エネの施策を行っており、昨年度の同キャンパス全体の二酸化炭素排出量は、標準的な大学施設と比べて61%減少した。
10年前はデザインに凝ったキャンパスを建てるアイデアもあったが、環境問題に関心が集まる中で「エコキャンパス」を目指すことにしたという。同大研究推進・社会連携部の山田義丈部局長は「時代に合ったキャンパスになった。検証を継続しながら、子どもたちの教材になるような省エネを発信したい」と語った。
(2023年8月15日 中日新聞朝刊県内版より)
愛知学院大(日進市)は、本年度から始めた中学生向けの名城公園キャンパス(名古屋市北区)の見学メニューとして、地下空間に広がる「クール&ヒートピット」を案内している。7月に訪れた名古屋市の中学生は「涼しい」「広い」と驚いた様子を見せた。
14年に完成した同キャンパスでは、全6棟の建物で配管などで必要になった地下空間のうち、400~1500平方メートルを同ピットとして活用。外気を取り込んで熱交換を行い、建物に空気を送り込んでいる。
ピット内の温度を調べると、外気温が35度に上る夏は23~27度、外が零度近くに下がる冬も12~15度程度に保たれていた。他にも省エネの施策を行っており、昨年度の同キャンパス全体の二酸化炭素排出量は、標準的な大学施設と比べて61%減少した。
10年前はデザインに凝ったキャンパスを建てるアイデアもあったが、環境問題に関心が集まる中で「エコキャンパス」を目指すことにしたという。同大研究推進・社会連携部の山田義丈部局長は「時代に合ったキャンパスになった。検証を継続しながら、子どもたちの教材になるような省エネを発信したい」と語った。
(2023年8月15日 中日新聞朝刊県内版より)