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学生活動  2023.04.19

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金沢工大生とハチバンが連携 若者の知恵 凝縮ラーメン

新たなメニュー開発に取り組む学生ら=金沢市泉野出町の「ハチバンアカデミー」で

新たなメニュー開発に取り組む学生ら=金沢市泉野出町の「ハチバンアカデミー」で

■新商品、ポイント特典など開発

 「8番らーめん」を運営するハチバン(金沢市)と金沢工業大(野々市市)の学生が連携し、新たなメニューやサービスを開発する取り組みを進めている。企画、調査など全ての過程を学生が中心となって発案。石川のソウルフードの一つ、8番らーめんに若者ならではのフレッシュな視点を加え、新たな魅力をつくり出そうと知恵を絞っている。 (柴田一樹)

 若年層への販路開拓を模索していた同社の思いから端を発した取り組み。昨年6月の食をテーマにした学生との意見交換会を皮切りに始動した。経営情報、心理などあらゆる学科の学生たち15人ほどが課外活動として参加し、メニュー班やウェブ班などに分かれながら、毎週1回社員と共に会議を開いてきた。

 「実際に10~20代の来店が他の年代より少なかった」と同社ブランド戦略部の熊本奈津実さん(33)。「課題解決のためにも、若い柔軟なアイデアが必要だった」と、この取り組みの狙いを語る。

 メニュー班は、まず同大学生に対し、麺の好みや平均的な外食費などの調査を実施。結果を踏まえ、若者好みの味付けや価格を社員へ提案した。月2回のペースで、金沢市泉野出町の同社教育施設「ハチバンアカデミー」で試食会も実施。現在は調査でも人気だった同社の汁なしまぜそば「唐麺(からめん)」をベースにした新商品開発に試行錯誤を重ねる。

 一方、IT技術を使って店舗特典の開発に取り組むウェブ班は、同社にはまだなかったポイント特典に着目。エンターテインメント性も備えようと、商品によって異なるポイントがたまるたびに割引券などが当たるくじ引き(ガチャ)に挑戦できるウェブサービスを開発している。メニュー、ウェブサービスともに本年度中の運用を目指しており、運用後はPR方法などの議論に移るという。

 学生リーダーで、経営情報学科3年の岩渕旭陽(あさひ)さん(20)は「授業の座学だけでは得られない、実際の現場で働く大人のビジネス視点が学べる」と、この取り組みの意義を強調。「より多くのお客さんに来てもらえるような商品、サービスをつくり、ハチバンの価値を高めたい」と力を込める

(2023年4月19日 北陸中日新聞朝刊金沢版より)

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