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学生活動  2023.01.27

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お年寄りが集まるサロンで会話し、困り事を聞く=南区明治2の明治コミュニティセンターで

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■収益は商店街活性化に

 南区の内田橋商店街周辺で、古着好きの大学生たちが、お年寄りの家で眠っている服をもらうお礼に、困り事を解決する活動に取り組んでいる。古着は学生がコーディネートし、28日に商店街であるイベントで販売。収益はシャッター街となっている商店街の活性化に生かされるといい、学生たちは「地域の盛り上がりに貢献したい」と意欲を見せる。 (坂本圭佑)

 活動は「とつげき見守り隊」。まちづくりに関心がある名古屋大4年の山口翔大さん(22)、いずれも愛知淑徳大3年の野藤りおさん(21)、海江田梨花さん(21)が中心となり、昨年12月にスタートさせた。地域のお年寄りが集まるサロンに出向いて交流したり、庭の草取りをしたりして、古着をもらっている。

 3人は商店街の活性化を目指す市の事業「ナゴヤ商店街オープン」に参加し、閉店した店舗が目立つ内田橋商店街の再生に取り組んでいる。野藤さんが大の古着好きで、レトロな喫茶店でお年寄りの着ている服を眺めたり、世間話したりするのが趣味だったこともあり、商店街関係者に活動を提案して実現した。

 学生たちは26日、商店街に近い明治コミュニティセンターで開かれたお年寄りのサロンに足を運び、困り事を聞き取るなど会話を楽しんだ後、古着を受け取った。夫を亡くして一人暮らしの女性(87)は「家に一人でいるとさみしい。孫と話しているような感じで元気がもらえる」と喜んでいた。

 「大学生は他の世代と関わる機会が少なく、活動は新鮮でおもしろい」と山口さん。一方、もらった古着に見合う活動ができているかどうか不安だといい「もっと地域に貢献するには何ができるか考えたい」と意気込む。今後もサロンなどの機会を通じて、地域のお年寄りとの信頼関係をつくっていくつもりだ。

 イベントでは、野藤さんが古着に値段を付け、コーディネートして販売する。野藤さんは「服の歴史を感じられるのが古着の魅力。大好きな古着を集めつつ、地域の課題解決ができてうれしい」と笑顔を見せる。

 売り上げは今後、内田橋商店街振興組合が行う地域活性化の活動に生かされる。同組合の石原和典さん(42)は「捨てられてしまう服に価値を見いだし、お年寄りも幸せになれる。一体となって商店街の復興につながればうれしい」と期待している。

 イベントは28日午前10時~午後6時、内田橋商店街で開かれる。名古屋学院大の学生による手作りパンの販売や希少な観葉植物の交換会、三河鶏の水炊きの無料試食会などがある。

(2023年1月27日 中日新聞朝刊市民版より)

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