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学生活動  2023.01.20

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障害者 使いやすい旅館は 日福大生 南知多の客室で撮影 「泊まりやすい施設の設計に」

男性に収集したい情報について説明する秋田さん(中)と橋本さん(左)=南知多町内海のサポートイン南知多で

男性に収集したい情報について説明する秋田さん(中)と橋本さん(左)=南知多町内海のサポートイン南知多で

 「バリアフリー空間」の設計について研究する日本福祉大(美浜町)の学生が、南知多町内海の福祉旅館に宿泊する障害者の協力を得て、宿泊施設のあり方や、障害者が日常生活で直面する苦労などについて学んでいる。許可を得て、客室内で過ごす様子を撮影。映像化して得た情報を分析し、卒業論文の執筆などに生かしている。 (三宅駿平)

 今月13日夜、同大健康科学部福祉工学科の毛利志保准教授のゼミに所属する4年の秋田悠甫(ゆうすけ)さん(22)と3年の橋本朔弥(さくや)さん(21)が福祉旅館「サポートイン南知多」を訪れた。この旅館は、バリアフリーに配慮された設計で、多くの障害者が利用している。館内を車いすのまま移動できたり、立ち上がれない人のためにリフト付きのジェットバスなどを備えたりしている。

 2人は、宿泊する脳性まひの男性の客室に定点カメラ2台を設置。カーテンの開閉やテレビの視聴、トイレへの出入りなど、映像として集めたい動作を伝えた。収集した映像やアンケートの結果を後日分析する。障害者に配慮した設備を備えた旅館ならではの強みを学ぶことに加え、その改良点も探っていく。

 大学卒業後、今春から設計関係の仕事に就く秋田さんは「障害者がもっと泊まりやすい施設の設計などにつなげたい」と意気込む。得られた知見を卒業論文にまとめるという橋本さんは「旅館、ホテルをどう改修したら使いやすくなるのかを研究したい。そのために得られたデータを生かしたい」と話している。

(2023年1月20日 中日新聞朝刊知多版より)

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