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2008.05.26
校名変更後初 三重中京大 歓喜の全国切符
東海地区大学野球春季選手権(中日新聞社後援)は25日、岐阜市の長良川球場で順延となっていた1試合が行われ、三重中京大(三重)が中部学院大(岐阜)を3−2で下して4年ぶり8度目の優勝を果たした。三重中京大は全日本大学野球選手権への出場も決め、大会初日の6月10日第3試合(神宮)で九州六大学代表と対戦する。
やっと歴史作れた
久しぶりの感触を味わうように三重中京大ナインがマウンドに駆け寄った。最後を締めくくった3番手右腕・阿部に捕手の坂田主将が抱きつくと、すぐにナインの歓喜の輪ができ上がる。「歴史を作れた。やっと…」坂田主将は興奮気味に万感の思いに浸っていた。
左腕エース・西川(現西武)を擁して出場した2004年以来、4年ぶりの全日本大学野球選手権出場。だが05年4月に松阪大から三重中京大に校名変更してからは初めて手にした全国切符だ。
過去3年は苦しんだ。三重学生リーグを勝ち抜けなかったり、同選手権で敗れたり。2年前の同選手権では、勝てば出場決定の試合で一時は6点のリードを奪いながら逆転負けで涙をのんだ。大河賢二郎監督(62)は「これまではもう一歩だった」と振り返る。
だが現4年生は校名変更後の1期生。ラストイヤーに懸ける思いは強かった。先発した3年生右腕・長岡の好投を引き出した坂田主将が4年生なら、8回に勝ち越し打を放った3番・園原も4年生。最上級生の気迫がライバル校を上回った。
神宮で1勝目指す
「プレッシャーはあったけど、思い切っていった」と園原。坂田主将も「僕たちは後輩に何も残していない。一生懸命やることだけでなく、聖地である神宮球場でプレーする姿を見せたかった」と思いをかみしめた。
新しい校名で挑む全国の舞台。だがひるむことはない。「出場することは三重中京大の歴史の1つになる。1度は勝ちたい。負けに行くわけではないので」と坂田主将。ナインが刻んだ歴史にはまだ続きがある。(麻生和男)
原監督「私のミス」
2年連続出場を狙った中部学院大は終盤に競り負けた。2回に先発・中村が2点を失ったが、7回に8番・松下の本塁打で同点。試合の流れを引き寄せたが、8回2死一、三塁のピンチで三重中京大の3番・園原と勝負して決勝打を浴びた。「(園原は)前の打席まで当たってなかったので、勝負しろと指示した。私のミス」と原監督。試合後は悔しそうに肩を落としていた。
中部学院大(岐阜=1勝1敗)
000001100―2
02000001χ―3
三重中京大(三重=2勝)
本塁打松下(中)
(2008年5月25日 中日スポーツ12面より)
やっと歴史作れた
久しぶりの感触を味わうように三重中京大ナインがマウンドに駆け寄った。最後を締めくくった3番手右腕・阿部に捕手の坂田主将が抱きつくと、すぐにナインの歓喜の輪ができ上がる。「歴史を作れた。やっと…」坂田主将は興奮気味に万感の思いに浸っていた。
左腕エース・西川(現西武)を擁して出場した2004年以来、4年ぶりの全日本大学野球選手権出場。だが05年4月に松阪大から三重中京大に校名変更してからは初めて手にした全国切符だ。
過去3年は苦しんだ。三重学生リーグを勝ち抜けなかったり、同選手権で敗れたり。2年前の同選手権では、勝てば出場決定の試合で一時は6点のリードを奪いながら逆転負けで涙をのんだ。大河賢二郎監督(62)は「これまではもう一歩だった」と振り返る。
だが現4年生は校名変更後の1期生。ラストイヤーに懸ける思いは強かった。先発した3年生右腕・長岡の好投を引き出した坂田主将が4年生なら、8回に勝ち越し打を放った3番・園原も4年生。最上級生の気迫がライバル校を上回った。
神宮で1勝目指す
「プレッシャーはあったけど、思い切っていった」と園原。坂田主将も「僕たちは後輩に何も残していない。一生懸命やることだけでなく、聖地である神宮球場でプレーする姿を見せたかった」と思いをかみしめた。
新しい校名で挑む全国の舞台。だがひるむことはない。「出場することは三重中京大の歴史の1つになる。1度は勝ちたい。負けに行くわけではないので」と坂田主将。ナインが刻んだ歴史にはまだ続きがある。(麻生和男)
原監督「私のミス」
2年連続出場を狙った中部学院大は終盤に競り負けた。2回に先発・中村が2点を失ったが、7回に8番・松下の本塁打で同点。試合の流れを引き寄せたが、8回2死一、三塁のピンチで三重中京大の3番・園原と勝負して決勝打を浴びた。「(園原は)前の打席まで当たってなかったので、勝負しろと指示した。私のミス」と原監督。試合後は悔しそうに肩を落としていた。
中部学院大(岐阜=1勝1敗)
000001100―2
02000001χ―3
三重中京大(三重=2勝)
本塁打松下(中)
(2008年5月25日 中日スポーツ12面より)