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学生活動  2022.09.13

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下呂温泉街の魅力 仮想空間に再現 岐阜女子大生ら 旅館内撮影

水明館の館内で撮影の準備をする林講師(右)と学生=下呂市で

水明館の館内で撮影の準備をする林講師(右)と学生=下呂市で

■随時更新、英語版制作も検討

 メタバースと呼ばれるオンライン上の仮想空間で下呂市の下呂温泉街を再現し、観光振興につなげようという動きが進んでいる。岐阜女子大(岐阜市)と市が7月に結んだ、地域活性化に関する連携協定に基づく試み。12日には同大の学生らが温泉街に足を運び、旅館の内部を撮影した。(上田千秋)

 「庭も撮りたいね」。同市幸田の旅館「水明館」。文化創造学部の林知代講師と学生3人が3時間以上かけ、ロビーや大浴場、能舞台、庭園などを撮影して回った。3年の柴田遙未(はるみ)さん(21)は「お風呂自体もそうだけど、周りの景色もとてもきれいだった。それを伝えていきたい」と話した。

 同大はITを用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する教育に力を入れており、メタバース制作はその一環。同学部の学生ら約50人が温泉街の再現に取り組んでいる。

 今後随時、温泉街を撮影に訪れ、それを基に旅館や市役所、駅、神社仏閣などを少しずつ再現。メタバースを訪れた人が、温泉街の雰囲気を味わえるようにする。いずれは、画面上で旅館の予約や土産物の購入ができる仕組みも考えたいとしている。また、外国人観光客向けに、英語版の制作も検討している。

 メタバースはさまざまな利用方法がある。同大は他にも、各地の小中高生が交流や学習をしたり、図書館の資料を閲覧・視聴できるようにしたりといった使い方も考えている。

 今回撮影した映像はメタバースに活用するほか、編集してバーチャルツアー(仮想旅行)ができるようにする。林講師は「普段メタバースを利用するような人は、旅館が好きとは限らない。そういった人たちにも日本の温泉旅館や温泉街の魅力を伝えていければ」と語った。

(2022年9月13日 中日新聞朝刊岐阜総合版より)

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