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お知らせ  2022.08.06

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白血球の食作用 実験で学ぶ 皇学館大で伊勢高生 有志34人 人や昆虫の免疫システムに関心

ゼミ生の指導を受けながら実験に取り組む生徒たち=伊勢市神田久志本町の皇学館大で

ゼミ生の指導を受けながら実験に取り組む生徒たち=伊勢市神田久志本町の皇学館大で

 伊勢高校の生徒有志が4、5の両日、伊勢市の皇学館大で、ガの仲間アワヨトウの幼虫を使い、白血球の食作用を観察する実験を行った。生徒たちは大学生らの指導を受けながら、真剣な表情で、顕微鏡をのぞき込んでいた。(高橋信)
 
 実験は、蛍光塗料にアワヨトウの幼虫の体液を落とすことで、白血球が異物を取り込む食作用を観察し、免疫のシステムを学ぶ。教科書では、コオロギに墨を注射し、翌日に観察する実験例が取り上げられているが、全国の高校の授業では、ほぼ実施されていないという。
 
 生徒らが取り組んだのは、皇学館大教育学部の中松豊教授(58)らのゼミが開発した新しい実験法で、体外に取り出したアワヨトウの体液を使えば、15分程度の短時間で食作用を観察でき、また蛍光塗料を用いることで、墨で起きがちな他の細胞との見間違いがなくなるなど、さまざまな利点がある。
 
 実験には、1年生の希望者34人が参加。新型コロナウイルス感染拡大防止策として、2日に分けて開かれ、5日は17人が同大を訪れた。最初に中松教授が、日本における理科教育の現状や探究活動の重要性を語った。その後、沢友美助教(32)が、人や昆虫の免疫システムや実験方法を解説した。生徒らは、幼虫に触ると説明を受けた際は、悲鳴を上げたり顔を引きつらせたりしていたが、いざ実験が始まると、休憩中も大学生に質問するなど、熱心さを見せていた。
 
 参加した生徒(15)は「進路は決まってないので、いろいろやってみたいと思って参加した。免疫の仕組みを見られるのはすごい楽しかった。また機会があれば実験したい」と話した。

(2022年8月6日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)

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