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学生活動  2022.03.08

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尾添アートは先をゆく AR技術で学生や芸術家

ARなどの技術を使った作品制作について話し合う学生やアーティストら=白山市尾添で

ARなどの技術を使った作品制作について話し合う学生やアーティストら=白山市尾添で

 雄大な自然に囲まれた白山市尾添(おぞう)地域を舞台に、拡張現実(AR)などの先端技術と芸術を掛け合わせ、新しいアートを創出するプロジェクト「OZOTOWN」がスタートした。コロナ禍もあり、疲弊する尾添地域の新しい観光コンテンツを、学生、アーティスト、住民が連携して創り、全国各地に発信していく。 (青山尚樹)

 尾添地域は一里野温泉スキー場や温泉のある観光地。しかし、コロナ禍による観光客の減少や、2020年12月の県道崩落による引湯(いんとう)管破断で、温泉が届かなくなった。

 厳しい状況に危機感を持った一里野高原ホテルろあんの山崎太一朗社長(52)が昨秋、ARを使った白山ろくの振興に関心を持つ金沢工業大の学生と相談。学生たちの技術を生かし、尾添の魅力を発信できるアーティストに力を借りようと、アーティストも登録する求人サイト「SAGOJO(サゴジョー)」で募集した。

■集客狙い「まずは作り手が楽しむ」

 プロジェクトに関心を持った、県内の文化や地域課題に理解を深めるアート企画を展開する「kanazaWAZA(カナザワザ)研究所」の代表を務める沢田雅美さん(46)=金沢市=が中心になり、取り組みを進める。

 2月26日には、第1回の顔合わせが、ろあんであった。県内外の画家や造形作家、グラフィックアーティスト、ダンサーらと、ARや人工知能(AI)などの先端技術を持つ金沢工大生ら21人が参加した。

 アーティストが作った尾添地域をモチーフにしたAR作品が披露され、学生がAIを用いた画像作成の技術などを紹介した。芸術家からAIに白山の動物などの画像を学習させて、マスコットキャラクターを作れないかなどの意見が出た。金沢工大4年の福田さん(22)は「価値観や感覚が全く違う人たちとの交流は新鮮」と話した。

 今後は、尾添地域でのイベント開催などに向けて作品を制作する。沢田さんは「尾添地域を新しいものが生まれる場にしたい。そのためにも作り手側がまずは楽しむことが必要」と意気込む。山崎さんは「アートには言語の壁はない。作品を通じて都会とのつながりを持てれば」と期待する。

(2022年3月8日 北陸中日新聞朝刊石川地方版より)

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