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学生活動  2022.01.29

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地産地消 若者目線で促進 皇学館大生×ベルファーム

制作した動画を紹介する岩崎さん=伊勢市の皇学館大で

制作した動画を紹介する岩崎さん=伊勢市の皇学館大で

 松阪市伊勢寺町の松阪農業公園ベルファームは、伊勢市の皇学館大の学生と連携し、食材の地産地消を広める活動に取り組んでいる。学生たちは生産者との交流で得た学びを生かし、同園が開く食育教室で講師役を務めたり、旬の野菜を使ったレシピを動画投稿サイトで紹介したりと若者目線で活動に力を注いでいる。(望月海希)

■食育教室やレシピ動画 アイデア次々

 学生たちは、小学校の教員や保育士などの道に進む教育学部で食育や地産地消について学ぶ家庭科ゼミに所属。農作物の栽培過程や生産者の思いなどを知り、さらに理解を深めてもらおうと、指導する駒田聡子教授がベルファームに提案して2020年度から連携が実現した。

 21年度の主な活動の場は、同園が親子向けに開催する、農作物の栽培から調理までを一貫して学ぶ食育活動「教育ファーム」。生産者や親子らと実際に農作業を体験し、収穫後は今年のテーマのカボチャを使った料理教室を開催した。

 他にも、園内の市場に並ぶ農作物を知ってもらおうと、旬の野菜を使ったレシピを動画投稿サイト「ユーチューブ」で紹介したり、5品種のサツマイモを食べ比べて味やおすすめの調理法を一覧にした表を市場に並べたりした。4年の山中春香さん(21)は、同園が販売するサツマイモ「きわみ芋」をPRするキャラクターを考案。「葉っぱの形や色味など、生産者の意見を聞きながら何度も調整した」と話した。

 学生のリーダーとして活動し、卒業後は療育施設の職員として働く4年の岩崎優さん(22)は、「生産者と関わる中で、農業の大切さや食のありがたみを実感した。経験を子どもに伝えていきたい」と活動を振り返った。

 ベルファームは今後も、同ゼミと教育ファームを中心に連携していくという。副園長の有滝和敏さん(48)は「学生ならではの斬新なアイデアやフットワークの軽さがありがたい。今後も協力していきたい」と話した。

(2022年1月29日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)

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