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学生活動  2021.10.26

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昭和の亀崎の姿 伝えたい 半田でプロジェクト始動

出版に向け、今後のスケジュールや方針を話し合うメンバーたち=半田市亀崎町で

出版に向け、今後のスケジュールや方針を話し合うメンバーたち=半田市亀崎町で

 地元の高齢者が記した「覚書」をもとに本を出版する「あの頃の亀崎~思い出すままに~」プロジェクトが、半田市亀崎町で始まった。亀崎エリアに暮らす若者たちが中心となって地域の昔の姿をまとめ、来春の出版を目指す。(高田みのり)

■高齢者の「覚書」 若者が本に

 覚書は、亀崎で生まれ育った高齢者ら5、6人が書いた。昭和初期~20年代ごろの亀崎について、生活や街並み、出来事など計623項目に言及。各項目ごとに「本町の洋服の仕立て屋。ご主人はいつも台の前に座っていた」「県社前の広場で焼夷(しょうい)弾の投下実験。B29の不発弾を火の見やぐらだったか、高いところから落とした」など、詳細に伝える。

 覚書は昨秋、人を介して地元NPO法人「亀崎まちおこしの会」理事の石川正喜さん(72)に託された。そこで、石川さんは自身が館長を務める「街かど交流サロンかめとも」に出入りする若者らに声をかけた。

 地元で暮らす水谷友美さん(24)=亀崎高根町=が編集長になり、名城大や日本福祉大の学生、地元お年寄りらと共に15人体制で取り組む。

 すでに全文をデータ化したほか、各項目を「遊び」「街並み」などジャンルにも分けた。来月7日には興味関心のある項目について、当時を知る地元の高齢者から直接話を聞く予定。

 今月17日は学生らが「学校で習った戦争のことは想像できる。それよりも日常生活について聞きたい」など指摘。石川さんや、奥谷武さん(77)ら年配のメンバーは「若者が亀崎のことを伝えようとしてくれるのがうれしい。今度はわれわれでも分からないことをさらに上の世代から聞かせてもらえたら」と見守った。

 学生らは「亀崎のことが伝わり、この町に人が来てくれるきっかけになる本を作りたい」。水谷さんも「歴史書というよりも将来世代の役に立つ、読みやすい本になれば」と意気込んでいる。

(2021年10月26日 中日新聞朝刊知多版より)

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