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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2021.09.22

江戸の暮らし 垣間見て 瑞穂区で「名所図会」企画展

人々の様子が細かく描き込まれた図会=瑞穂区の越原記念館で

人々の様子が細かく描き込まれた図会=瑞穂区の越原記念館で

 各地の名所を絵と文章で紹介する江戸後期の地誌「名所図会(ずえ)」に焦点を当てた企画展「図会で旅する-くらしの息づかい-」が21日、瑞穂区汐路町の名古屋女子大内にある越原記念館で始まった。

 名所図会を中心に100点超を展示。「尾張名所図会」からは、人が密集して活気づく熱田魚市場を描いた1枚や、名産のたくあん作りの様子を捉えた作品を飾った。絵に描かれた近辺で撮影した明治、大正期の写真も一緒に並べ、変わらずにぎわう様子が見比べられる。「摂津名所図会」からは、遊興地として栄える大阪・道頓堀の様子や孔雀を見て楽しむ「孔雀茶店(ちゃや)」を取り上げ、人々の暮らしぶりが感じ取れる。旅に役立つ持ち物や知識を記した旅行用心集、関所の通過に必要な往来手形も飾った。

 学芸員の鈴木孝子さんは「江戸時代には移動の自由が厳しく制限され、図会から旅へのあこがれをかき立てられていた。今もコロナ禍で旅の自粛が求められる中、江戸時代の人の生き生きとした暮らしを絵から垣間見てほしい」と語る。来年2月15日まで、入場無料。午前10時~午後5時、土日祝日休み。10月9日は開館する。 (山本拓海)

(2021年9月22日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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