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お知らせ  2021.07.07

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命救うのは判断と行動 石巻・大川小児童の遺族 講演 椙山女学園大

津波の被災経験を学生たちに話す佐藤さん=名古屋市千種区の椙山女学園大で

津波の被災経験を学生たちに話す佐藤さん=名古屋市千種区の椙山女学園大で

 東日本大震災の津波によって、児童教職員計84人が犠牲となった宮城県石巻市立大川小の教訓を伝える語り部で、元中学校教諭の佐藤敏郎さん(57)が2日、名古屋市千種区の椙山女学園大で講演した。大川小6年だった次女=当時(12)を亡くした経験を学生たちと共有し、日ごろから備えることや命の大切さを訴えた。(梅田歳晴)

 佐藤さんは、被災前後の大川小を動画やスライドで紹介した後、被災した状況を説明。当時、大川小に津波が到達までに51分の時間があり、周囲には逃げられる山があった。大津波警報や近所の人が避難を促した。そもそも、宮城県沖地震が発生する想定もあった。しかし、児童教職員は校庭にとどまり、避難行動を取ったのは津波到達前のたった1分だった。

 大川小での犠牲を「救えた命。救ってほしかった命。救いたかった命。救えなかった命」と表現。「命を救うのは時間、情報、手段、想定ではなく、判断と行動だ」と指摘した。「今は『災間』。震災と震災が起きる前の平時とも言える時間。この『災間』にこそ種をまくべきだ」と、日ごろから備える必要性にも触れた。

 今年3月に震災10年となったのを機に、震災や防災に関心を持ってもらおうと、椙山女学園大国際コミュニケーション学部が登壇を依頼。教職課程を学ぶ学生ら約100人が聴講した。講演に先立ち、元仙台放送の記者で、震災直後から被災状況や復興過程を映像に記録してきた栃窪優二教授(映像ジャーナリズム)やゼミ生と懇談する機会もあった。

(2021年7月7日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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