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学生活動  お知らせ  2021.04.29

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町の歴史発掘 郷土誌に 春日井・松本の有志 5年かけ発刊 中部大生も協力

郷土誌「松本誌 村から町へ」を手にする編さん委員ら=春日井市松本町の松本公民館で

郷土誌「松本誌 村から町へ」を手にする編さん委員ら=春日井市松本町の松本公民館で

 春日井市松本町の住民有志が、郷土誌「松本誌 村から町へ」(A4判一部カラー、96ページ)を発刊した。地元の中部大と連携し、収集した史料をふんだんに盛り込んで、埋もれていた歴史や言い伝えを1冊にまとめ上げた。 (小林大晃)

 地元の歴史を証言と史料でひもとき、行政や産業、建造物、民俗などの視点から掘り下げた7つの章で構成。巻頭には口絵として、町の全体像が分かる当時の図面を載せ、現在の町内と比較できるよう工夫を凝らした。

 史実に即して取材を重ねるだけでなく、学校生活や催事など当時の暮らしぶりについて、編さん委員が記憶を頼りに座談会形式で語り合う章も設けた。

 編さんには、地元にキャンパスを置く中部大の学生らも協力。学生が老人クラブなどで実施した聞き取り調査の結果を、資料編として掲載した。素人には難解な古文書の解読も教授らに指導を仰ぎ、郷土誌編さんに関するシンポジウムや講座の開催を通して、それまで関わりの薄かった同大との関係を深めることができたという。

 先人たちが築いてきた風土や文化が埋もれていくのは惜しいと、区長経験者ら9人で編さん委員会を立ち上げた。執筆は編さん委員4人が担当し、刊行まで約5年を要した。編さん委員長の伊藤博之さん(71)は「完成してほっとしている。本書を通して町内の若い人たちにも松本の歴史について理解を深めてもらえたら」と期待している。

 400冊作成し、町内の全世帯に配布したほか、市内の図書館などに寄贈した。残りは1部1000円で配布する。50冊ほどの在庫があるという。購入は伊藤さん=0568(51)0966=まで。

(2021年4月29日 中日新聞朝刊近郊版より)

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