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学生活動  お知らせ  2020.12.08

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アートヴィレッジ 作品の特色、技法 やさしく紹介 名古屋芸大生がキャラ作成

七宝少女の制作プロジェクトに携わった山田さん(中)、岩田さん(左)、稲山さん=北名古屋市徳重の名古屋芸術大で

七宝少女の制作プロジェクトに携わった山田さん(中)、岩田さん(左)、稲山さん=北名古屋市徳重の名古屋芸術大で

 名古屋芸術大学(北名古屋市)の学生たちが、七宝焼作品を擬人化したキャラクター「七宝少女」を作成した。あま市七宝町の展示施設「七宝焼アートヴィレッジ」に住む、“妖精”として作品の魅力を伝えていく。(深世古峻一)

 携わったのは同大デザイン領域の大学院生岩田智代さん(33)と、ともに大学4年生の山田未来さん(22)と、稲山朝香さん(22)。若者に尾張七宝の魅力を伝えようと、昨年度からデザイン領域の学生らが参加するアートヴィレッジとの産学連携プロジェクトの一環で行われた。

 稲山さんが同施設の展示作品の解説書を読んでいた際、文字が多すぎると感じ、「子供でも分かる解説パンフレットができないか」と9月に発案。キャラクター作りが好きな山田さんが作品を擬人化した「七宝少女」を生み出し、岩田さんが施設側と意見交換しながら、少女たちに作品を解説させるアイデアを実現した。

 七宝少女は4人。作品の特色に応じて、キャラクターを設定した。展示物の中で1番目立つ高さ約1.5メートルの「間取り花鳥文大花瓶」は、元気で明るい主人公的な存在として、鮮やかなピンク色を基調とした着物の少女にした。水墨画のようなシックな松の文様が印象的な「やけ地松文花瓶」は、銀色の髪をした、もの静かで、落ち着いた雰囲気の少女となった。それぞれの少女の着物には作品の文様を連想させるデザインが施されている。

 施設の作品前には、それぞれの少女が一人称で語る解説文を設置。キャラクターの個性を生かした文面で、作品の特色や技法を解説している。解説文を担当した稲山さんは「作品をきちんと見てもらえるよう、『ほら、よくご覧になって』というようなあおる文章を意識した」と語った。

 施設には写真撮影ができるよう、七宝少女のパネルもある。会員制交流サイト(SNS)への投稿を通じて多くの人の目に触れるよう、工夫を凝らした。山田さんは「取り組みを通じて七宝焼の奥深さを知ることができた。大勢の人の目に留まるキャラクターになってほしい」と期待した。

(2020年12月8日 中日新聞朝刊尾張版より)

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