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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2020.08.04

名古屋産業大 三重県 台湾の高校 環境教育通じて交流進める

高田高の生徒と台湾の高校生のオンラインセミナー=津市一身田町の高田高で

高田高の生徒と台湾の高校生のオンラインセミナー=津市一身田町の高田高で

■CO2測定など参加校増やす予定

 名古屋産業大(尾張旭市)は本年度から、同大が開発した環境教育プログラムを通じた三重県と台湾の高校による交流ネットワークの構築を始める。研究成果を発表し合うセミナーを毎年1回開くとともに、新型コロナウイルス収束後は相互訪問や交流を推進する。来年三重県である「太平洋・島サミット」を機に、地球温暖化の脅威を一番感じている太平洋島しょ国にも参加を働き掛けたい考え。 (大森雅弥)

 同大は伊藤雅一教授が中心になって2003年、子どもたちに身の回りの二酸化炭素(CO2)濃度を測ってもらうことで地球温暖化を実感し、対策などを研究させるプログラムを開発。三重は2校、台湾は6校が採用しており、このうち高田高校(津市)は6月、台湾の高校とオンラインセミナーを開いた。こうした実績を受けて、交流を強化することになった。

 参加校はCO2の携帯用濃度計や測定局の開設が必要で、同大では3年かけて三重で参加校を増やしたいという。横浜市とベトナムにある台湾系の学校は既に参加する意向で、これらを通じて首都圏や東南アジアへの拡大も期待している。

 伊藤教授らの研究グループは台湾大などと連携し、国内と台湾の33カ所に測定局を置いて常時、CO2濃度を測定。気温や風、周囲の環境などによる変化も分かる膨大なデータを蓄積しており、子どもたちが測定したデータと照合して分析できる検索システムも整備した。昨年12月にはデータと学習支援マニュアルをインターネットで公開済みで、利用しやすいプログラムになっている。

 伊藤教授は「地球温暖化というグローバルな課題にそれぞれの学校がローカルな視点で研究・対策に取り組むグローカル・パートナーシップをつくれたら」と話している。

(2020年8月4日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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