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お知らせ  2020.06.20

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大学 定期試験どうする?

名古屋商科大ではオンラインで定期試験を実施。教員はモニター画面上で学生の様子を監督した=名古屋市中区で

名古屋商科大ではオンラインで定期試験を実施。教員はモニター画面上で学生の様子を監督した=名古屋市中区で

■オンラインで実施 「3密」避け教室で 課題リポート提出

 新型コロナウイルスの影響で、大学によって定期試験への対応が分かれている。学生を登校させずにオンライン試験やリポート提出のみに切り替える大学がある一方、「3密」にならないよう対策を講じた上、従来どおり教室で筆記試験を実施する大学も。感染リスクを減らしつつ学習の定着度はしっかり評価したいと、各大学が模索している。 (芦原千晶)

 今月上旬、名古屋商科大(愛知県日進市)の名古屋キャンパス(名古屋市中区)で、教員がモニター画面を真剣な表情で見つめた。画面上には、自宅で試験に臨む学生たちが映った。

 同大は4月初めから授業をオンライン化し、クオーター(4学期)制の第1学期では全科目の定期試験もオンラインで実施。学生は解答用紙を事前に印刷し、試験開始時間には自宅のパソコン前に。画面上に表示された問題を解き、終了後は手書きした解答用紙をスマートフォンで撮影し、画像を提出した。

 カンニングなどの不正行為を防ぐため、大学側は単純な答えでなく、自分の考えを書かせるなど設問を工夫。小野裕二・商学部長は「初めてオンライン試験を実施したが、うまくいき、学生や教職員からも好評だった。今後も活用していきたい」と話した。

 一方、名古屋大(同市千種区)は、前期授業を原則オンラインで実施したが、7月末に始まる定期試験は教室での筆記試験も認めると決めた。オンライン試験やリポート提出も可能で、どの方法にするかは教員や学科が選ぶ。

 教室に学生を集める際は感染防止に配慮。通常は90分の試験時間を60分に短縮し、テストを受ける学生数は教室の収容人員の半分以下にする。藤巻朗副学長は「今は新型コロナの感染状況も安定している。オンライン授業での学びの達成度を評価するためにも、ペーパーテストの実施は必要と思う」と話した。

 今月3日から対面型の授業を再開した名古屋市立大(同市瑞穂区)も密にならないよう配慮し、8月上旬の定期試験は教室での筆記試験などで行う。

 南山大(同市昭和区)は、クオーター制の第1学期は試験をせず、ほとんどの科目でリポートなどの課題を出した。感染防止対策で学生の入構を禁じている以上、通常の定期試験はできないと判断したという。

 「大量の課題をこなす学生も、採点する教員も大変」と青木清副学長。その上で「大切なのは、この1年で予定された教育を実施すること。成績の評価方法やオンライン授業の在り方も検証したい」と話した。

 オンライン授業を実施してきた名城大(同市天白区)も前期の試験期間は設けず、原則リポートで成績を評価する。

(2020年6月20日 中日新聞夕刊7面より)

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