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前畑さん 生涯 学生たちが迫る ドキュメンタリー20分制作 母校・椙山女学園大
日本人女性初の五輪金メダリストとなった前畑秀子さん(1914~95年)の生涯を描いたドキュメンタリー映像を母校の椙山女学園大(名古屋市千種区)の学生が制作した。メダルへの重圧、家族との死別、自らの病。人生の困難を乗り越えた前畑さんの人生に学生たちが迫った。 (武藤周吉)
ドキュメンタリーは同大文化情報学部の栃窪優二教授のゼミの学生12人が卒業作品として制作。昨年10月から事前調査を始め、資料集めや親族のインタビュー、編集、ナレーションなどを分担して20分15秒の映像にまとめた。
水泳選手として頭角を現す幼少期から室内プールを整備した椙山へ編入した経緯、36年のベルリン五輪で金メダルを獲得するまでの軌跡などを、当時の貴重な写真や映像を基に追っている。45歳のときに夫と死別して椙山の医務室で勤務を始めたり、68歳の時に脳出血で倒れたもののリハビリで水泳の指導現場に復帰したりと、五輪後の人生後半にも光を当てた。
学生たちはこれまで知られていなかった秘話も発掘。遺族から提供されたアルバムを映像で初めて公開し、日本人女性初の五輪メダリストとなった陸上の人見絹枝さん(1907~31年)の写真の横に前畑さんの直筆で「人見さん、姉の様に仲良しだった」と添え書きがあるのを見つけ、2人が生前に交流があったことを突き止めた。
ディレクターを務めた大学4年の松浦世里香さん(21)は「活躍する女性が少ない時代に道を切り開いていった前畑さんに勇気づけられた」と語る。現在就活中で新型コロナウイルスのあおりを受けているが「何事も諦めずに困難に打ち勝ってきた前畑さんを思い出して頑張っている」といい、「前畑さんのことを知らない若者もいる。ドキュメンタリーを通してこんな先輩がいたことを知ってもらいたい」と話している。
動画はユーチューブで公開中。
(2020年6月12日 中日新聞朝刊県内版より)
ドキュメンタリーは同大文化情報学部の栃窪優二教授のゼミの学生12人が卒業作品として制作。昨年10月から事前調査を始め、資料集めや親族のインタビュー、編集、ナレーションなどを分担して20分15秒の映像にまとめた。
水泳選手として頭角を現す幼少期から室内プールを整備した椙山へ編入した経緯、36年のベルリン五輪で金メダルを獲得するまでの軌跡などを、当時の貴重な写真や映像を基に追っている。45歳のときに夫と死別して椙山の医務室で勤務を始めたり、68歳の時に脳出血で倒れたもののリハビリで水泳の指導現場に復帰したりと、五輪後の人生後半にも光を当てた。
学生たちはこれまで知られていなかった秘話も発掘。遺族から提供されたアルバムを映像で初めて公開し、日本人女性初の五輪メダリストとなった陸上の人見絹枝さん(1907~31年)の写真の横に前畑さんの直筆で「人見さん、姉の様に仲良しだった」と添え書きがあるのを見つけ、2人が生前に交流があったことを突き止めた。
ディレクターを務めた大学4年の松浦世里香さん(21)は「活躍する女性が少ない時代に道を切り開いていった前畑さんに勇気づけられた」と語る。現在就活中で新型コロナウイルスのあおりを受けているが「何事も諦めずに困難に打ち勝ってきた前畑さんを思い出して頑張っている」といい、「前畑さんのことを知らない若者もいる。ドキュメンタリーを通してこんな先輩がいたことを知ってもらいたい」と話している。
動画はユーチューブで公開中。
(2020年6月12日 中日新聞朝刊県内版より)