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学生活動  お知らせ  2020.02.23

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簿記 後輩へ知識のリレー 大垣商高生に朝日大進学学生

生徒たちに会計を教える山本さん(右)=大垣市開発町の大垣商業高で

生徒たちに会計を教える山本さん(右)=大垣市開発町の大垣商業高で

■試行錯誤重ね指導上達 1級合格者も

 簿記の資格取得を目指す大垣市の大垣商業高校の生徒たちを、瑞穂市の朝日大に通う同校卒業生らが支援する仕組みが、2019年度から本格的に始まった。昨秋の試験で難関の簿記検定1級の合格者を出すなど、既に成果が出始めている。 (服部桃)

 週末に日商簿記試験を控えた17日、教室には10数人の生徒が問題を解いていた。指導に来ていたのは、3年前の卒業生で朝日大3年の山本夢有人(むうと)さん(21)。生徒たちの様子を見ながら声を掛け、手に持った紙に図解したり計算したりして熱心に説明していた。

 商品の在庫に関する「商品有高帳(ありだかちょう)」の計算法で助言を受けた1年の男子生徒(16)は「言葉だけでなく、図を描いてポイントを教えてくれるなどとても分かりやすい」と感謝した。

 大垣商高と朝日大の協力関係は、16年から。簿記会計教育に関する連携協定を締結し、18年から、大学の会計研究部からボランティアの指導員を派遣してもらっている。

 19年度は、在学中に全員の2級合格を目指す「スーパー・アカウンティング・ハイスクール(SAH)」の指定校になったこともあり、希望者向けの放課後講座「真夜中の簿記塾」を計画。昨秋と今回の簿記試験直前には、集中的に大学生の指導を仰いでいる。

 昨夏の試験で公認会計士に合格した山本さんは「自分の高校時代は、一人で黙々と勉強するしかなく、分からないところは分からないままだった」と振り返り、母校の後輩のためになればと指導を買って出た。

 初めての指導となった昨秋は「どう教えていいか手探りだった」が、大学の先輩たちからの助言を参考に、ペンを持って考え込んだり、隣の生徒と相談していたりする生徒に声を掛けるなど工夫して、つまずきの解消に努めた。

 昨秋に講師を一緒に務めた先輩二人は今回、監査法人への就職準備のため不在で、指導者は山本さん一人。試験本番を前に「自分の持てる力をすべて出して、少しでも理解してもらえれば」と話す一方、「朝日大に入学した高校の後輩がまた教えに来て…という循環ができたら」とも思っている。

 23日の簿記検定。大垣商高からは2級と3級合わせて160人が受験する。

(2020年2月23日 中日新聞朝刊西濃版より)

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