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お知らせ  2019.11.17

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風俗歌屛風を披露 大饗の儀

「大饗の儀」が行われる「豊明殿」に飾られた主基地方風俗歌屛風=皇居・宮殿で(代表撮影)

「大饗の儀」が行われる「豊明殿」に飾られた主基地方風俗歌屛風=皇居・宮殿で(代表撮影)

 大嘗祭(だいじょうさい)を終えた天皇、皇后両陛下が、酒食を参列者とともにされる「大饗(だいきょう)の儀」が16日、皇居・宮殿の豊明殿で行われた。安倍晋三首相ら三権の長、儀式米を納めた大田主(おおたぬし)ら約280人が招かれ、大嘗祭に供えたものと同じ白酒(しろき)と黒酒(くろき)、和食の膳がふるまわれた。18日にも行われる。

 陛下は正午すぎ、三種の神器の剣と璽(じ)(勾玉(まがたま))をささげ持った侍従らを伴い、会場に入った。陛下は「大嘗宮の儀を終え、皆さまをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしく思います」とあいさつした。

 主に東日本の悠紀(ゆき)地方と、西日本の主基(すき)地方のそれぞれの四季をテーマに風俗歌屛風(ふぞくうたびょうぶ)が制作され、会場前方の両脇に置かれた。同様の屛風は過去の大嘗祭でも作られており、今回の悠紀地方は栃木県、主基地方は京都府。

 悠紀地方の屛風は、画家で東京芸大名誉教授の田渕俊夫さん(78)が描いた風景画に、歌人で愛知淑徳大名誉教授の篠弘(しのひろし)さん(86)が詠んだ和歌4首の色紙を貼った。主基地方は、画家で金沢美術工芸大名誉教授の土屋礼一さん(73)=岐阜県養老町出身=と、歌人で京都大名誉教授の永田和宏さん(72)が担当した。

 両地方の献物として会場後方に並べられた野菜や果物、干物などが紹介された後、食事が始まった。献立はハモとウドのみそ汁、タイの姿焼きなどの「酒饌(しゅせん)」と、塩引きサケと巻きコンブなどの「饗膳(きょうぜん)」。

 舞台では両地方の地名を詠み込んだ歌詞に、宮内庁楽部がその地方の郷土舞を参考にして創作した風俗舞などが披露された。

(2019年11月17日 中日新聞朝刊26面より)

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