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学生活動  2018.11.15

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洗練オフィス 学生仕立て 金沢工大生ら小松の企業改修

オフィスの完成を喜ぶ学生や関係者=14日、石川県小松市国府台5で

オフィスの完成を喜ぶ学生や関係者=14日、石川県小松市国府台5で

 金沢工業大(石川県野々市市)で建築を学ぶ学生が建設会社と協力し、石川県小松市にある機械部品メーカーの空き事務所の改修に挑んだ。その結果、約385平方メートルのスペースが機能的で洗練されたオフィスに生まれ変わった。「格好いいですね」。14日の内覧会で、関係者から声が上がった。(竹内なぎ)

 金沢工大建築学部建築デザイン、建築両学科の学生が6年前から、課外活動で家具作りや空き家改修などに励む。取り組みを知った小松電業所が今春、改修を依頼。3年生14人と同社、施工などで学生に協力する寺田鉄工建設(小松市)の三者で基本設計の話し合いを重ねた。学生が7月、詳細設計まで完成させ、10月から改修していた。

 改修のコンセプトは「知的生産性の高い空間」。

 机は木造で、座席はあらかじめ決まっていない「フリーアドレスデスク」を導入。机は自由にくっつけられるようにした。仕事内容や一緒に仕事する仲間の数で、コミュニケーションが取りやすく、効率よく作業できる空間に仕立てた。

 入り口から事務室に入る前に休憩スペースを設け、建物自体に入りやすくした。事務室と仕切る木の引き戸には、白山の御前峰、大汝峰、剣ケ峰などをモチーフとした切り絵のようなデザインを施した。げた箱やキッチンなどの木製家具は学生が手作りした。

 オフィスは小松電業所総務部が使う。塚林幸作社長は「寝食を忘れて頑張ってくれていた。チームワークが向上し、自由で働きやすくなる」と喜んだ。改修のリーダーを務めた野村祐太さん(21)は「設計から施工までの全てを手掛けたのは初めて。貴重な経験になった」と話していた。

(2018年11月15日 北陸中日新聞朝刊28面より)

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