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イベント  2018.11.16

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ナチスの医師を描いた小説出版 仏作家名外大で講演

「ヨーゼフ・メンゲレの逃亡」の創作の経緯などを話すゲーズさん(中)=日進市の名古屋外国語大で

「ヨーゼフ・メンゲレの逃亡」の創作の経緯などを話すゲーズさん(中)=日進市の名古屋外国語大で

 ナチスの医師を取り上げた小説「ヨーゼフ・メンゲレの逃亡」が邦訳、出版されたフランスの作家、オリビエ・ゲーズさん(44)の講演会が15日、日進市の名古屋外国語大で開かれ、創作の経緯などを語った。

 ゲーズさんは、米ニューヨーク・タイムズ紙などに寄稿してきたジャーナリスト。小説の執筆は同作が2作目で、2017年にフランスの「その年の最高の小説作品」に贈られる賞を受けた。ナチスの戦犯を捜査した検事を描いたドイツ映画「アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏(おそ)れた男」の共同脚本も手掛けるなど、多方面で活躍している。

 メンゲレはアウシュビッツ収容所でユダヤ人に人体実験を繰り返した主任医官で、第二次世界大戦後に南米へ逃亡したことで知られる。

 講演は質問に答える形で進行し、ゲーズさんはジャーナリズムの手法で欧州と南米で長期間の調査を行ったとして「小説内のほとんどの描写は実際に起きたことだ」などと紹介。「フィクションとドキュメンタリーを分ける意識はあまり持っていないが、メンゲレに起きた出来事自体が小説的だった」などと語った。

 ゲーズさんは邦訳の出版に合わせて来日。講演会は千種区のフランス語学校「アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会」との共同企画で行われた。 (角雄記)

(2018年11月16日 中日新聞朝刊市民総合版より)

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