断熱材製造会社「ＩＮＵＩ」が発案、椙山女学園大の学生がデザインし完成した女性向け作業服＝千種区の同大で

　常滑市新開町６の断熱材製造会社「ＩＮＵＩ（イヌイ）」が、千種区の椙山女学園大の協力を得て、自社の女性従業員用の作業服を作った。新たな人材確保に向け“ものづくり女子”がときめくデザインに仕上げた。

　作業服は１５日夜に同大で、関係者１２人の前でお披露目された。計１０着で上着は赤、ピンク、白の３色。ズボンは黒色だ。製品の持ち運びなどの動きに合わせ背中にスリットを入れ、通気性を良くした。実際に試着してもらい脱ぎ着しやすいようボタン穴を斜めにしたり、手のひらまで覆うカバーが作業中もずれないよう一体にしたりと細部までこだわった。

　同社の従業員は４人中２人が女性。採用時に「若い女性に工場で働くことがかっこいいと思ってもらえるように」と作業服のデザインを２０１６年に同大に依頼した。生活環境デザイン学科の有志学生４人がデザインを考えあいち産業科学技術総合センターとも話し合いを重ね、完成させた。原案を考えた卒業生の井関瞳さん（２３）は「さまざまな意見を取り入れたことで良いデザインに仕上がった。袖を通すことでやる気になるスイッチのような役割を果たせたら」と話した。

　依頼した同社取締役の大野大輔さん（３９）は「機能性とデザイン性がバランス良く両立し、大満足」と感謝した。（塚田真裕）

（2018年10月17日　中日新聞朝刊市民版より）