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中日新聞掲載の大学記事

大学野球  2018.05.22

愛知大学野球 春季リーグ 名城大との直接対決制し 中京大 2季連続V

 中京大が名城大に4−1で勝ち、2季連続39度目の優勝を決めた。対戦成績は1勝1敗1分けだが、中京大が22日の4回戦に敗れ、名城大に勝ち点で並ばれても勝率で上回る。中京大は全日本大学選手権大会(6月11日から7日間・神宮ほか)に2年ぶり19度目の出場。開幕日の初戦で北東北連盟代表と対戦する。東海学園大は愛大を2−1で下し、2勝1敗で勝ち点2とした。この結果、最終週を残して勝ち点0の愛院大の最下位が確定し、1、2部入れ替え戦出場が決まった。

■神宮切符ゲット

 9回2死、7回から登板した真田が最後の打者を空振り三振に仕留めると、三塁側ベンチからナインが一斉に飛び出した。勝ったチームが優勝、神宮行きを決める事実上の「優勝決定戦」。制したのは中京大だった。

 胴上げで3度宙を舞った半田卓也監督(35)は「自分たちで勝手に難しくしていた。開き直ってやるしかなかった」としみじみ話した。開幕7連勝しながら、あと1勝で優勝が決まる状況で3度も足踏みしただけに、喜びもひとしおだ。

 5回に失策で先制を許す展開。嫌なムードを振り払ったのは4年生の一振りだった。6回2死満塁の好機で代打・野崎が名城大のドラフト候補右腕・栗林のスライダーを強振。逆転の3点適時二塁打でひっくり返した。

 「押せ押せムードだった。楽しめた」と野崎。腰痛に苦しみ、今春のキャンプは不参加。そんな逆境を乗り越えた男の逆転打に、半田監督は「あそこが勝負。野崎に懸けた」と目尻を下げた。

 1月、1970年に全国制覇を果たした滝正男元監督が野球殿堂入り。決定翌日に、半田監督は部員を集めた。「こういう人が野球殿堂に入った。君たちはそういうチームでやっているんだ」。伝統のユニホームを着る意味、誇りを説いた。中京大の基礎を築いた天国の名将に吉報を届けた。

 前回、選手権に臨んだ2年前は初戦で奈良学園大にわずか3安打、10三振で敗れた。「今年は勝負しに行きたい」と半田監督。出場するだけで満足するつもりはない。 (麻生和男)

■栗林3失点悔しい 名城大

 名城大は敵失で5回に先制したものの、先発の153キロ右腕・栗林が6回に逆転打を浴びて優勝を逃した。9安打3失点3四死球で8回で降板した今秋ドラフト候補は「悔しいのひと言です。走者を出してリズムを悪くした。大事な試合でいつも足を引っ張っている」と声を絞り出した。安江監督は「(3安打の打線が)援護できなかったのが敗因。力の差です」と肩を落とした。

■野瀬の2発で残留 東海学園大

 5位の東海学園大は7番・野瀬の2本のソロ本塁打で競り勝ち、1部残留を決めた。2回に公式戦初本塁打で先制点を挙げ、同点の9回には値千金の勝ち越し弾。ともに左翼席に運んだ右打ちの遊撃手は「思い切りよくプレーするのが役目。貢献できてうれしい。それに尽きる」と破顔。鈴木監督も「よく打った。アイツが戦力になったのが大きい」と全打点の2年生に目を細めた。

 ▽3回戦(1勝1敗1分け)
中京大 000003001―4
名城大 000010000―1

 ▽3回戦(東海学園大2勝1敗)
東海学園大 010000001―2
愛大 000000010―1
本塁打 野瀬2(東)

(2018年5月22日 中日スポーツ9面より)

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