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学生活動  2018.02.02

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自動目薬ロボ 金沢工大生考案 展示会で注目 カメラ、センサーで位置検出

自動目薬さしロボを考案した成宮陽生さん(手前)。後ろは中沢実教授=石川県野々市市の金沢工業大で

自動目薬さしロボを考案した成宮陽生さん(手前)。後ろは中沢実教授=石川県野々市市の金沢工業大で

 手を使わずに音声で目薬をさすことができる「自動目薬ロボット」を、金沢工業大(石川県野々市市)工学部情報工学科4年生の成宮陽生(はるき)さん(22)が考案して作った。小型カメラで目を検知し、超音波センサーで目薬から目までの距離を測り、椅子に座って上を向くだけで目薬をさしてくれる。昨年末に東京で開かれた展示会に初出品し、注目を集めた。(冨田章午)

 ロボットは奥行き約49センチ、幅54センチ、高さ174センチのアルミ製。備え付けられたマイクに「右」「左」と話してどちらの目に目薬をさすかを指定すると、頭上にあるウェブカメラが顔と鼻の位置から指定された目を検知する。超音波センサーで目薬から目までの距離を測定後、モーターが動いて目薬が目の真上まで移動し、顔が0.5秒間止まったのを確認すると1滴落ちる仕組みだ。

 東京ビッグサイト(東京都江東区)で昨年11月29日〜12月2日に開かれた、国内外612の企業、団体が最新技術を披露する「2017国際ロボット展」で初展示。来場者からは「発想がユニークでこれまで見たことがないロボット」「目薬をさすことが難しい高齢者に利用してもらえるかも」といった声があった。

 成宮さんは長時間パソコンでリポートを作成する際に、パソコンから手を離すことなく目薬をさすことができれば便利だと考え、昨年5月から開発を始めた。ウェブカメラの誤検知や目薬を1滴落とすための調整に苦心しながら、11月中旬に完成させた。「今は目薬から目までの距離を測ることしかできない。今後は距離を縮めたり、伸ばしたりすることができるよう卒業までに改良を重ねたい」と意欲を見せる。

 成宮さんを指導してきた同大の中沢実教授は「『福祉』はゼミのテーマの1つ。高齢者や手の不自由な人の利用も期待できるので、多くの人たちにロボットを知ってもらい、技術を社会に役立てることができれば」と話している。 

(2018年2月2日 北陸中日新聞朝刊北陸広域版より)

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