進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2017.12.20

この記事の関連大学

シングルマザー 頑張り応援 名古屋 企業と学生がXマス企画

 シングルマザーを支援している企業と大学生が、名古屋市内で母親と子どもたちのためのクリスマスパーティーを初めて企画している。孤立しがちな母親同士を結び付け、「1人で育児を背負わなくていい」とメッセージを送ろうとしている。(竹谷直子)

 「幼児から小学生までの子どもが喜べるイベントって何かな」

 「劇や手品をしたらどう?」

 名古屋市中村区名駅南のオルバースビルディング名古屋にある会社「リンクリンク」で14日、社員や愛知大の学生が楽しそうに話し合う。23日に同ビル内の会議室で行うパーティーの打ち合わせだ。

 10月には初めてハロウィーンパーティーを開催。「その時、『同じような人に出会えて、私も頑張ろうと思った』と話してくれたママがいたんです」と同社副代表の神(じん)朋代さん(36)。「子育てって、1人じゃないと気付いた」と肩の荷が下りたように話す母親もいたという。

 リンクリンクは、シングルマザーが低額の家賃で住めるシェアハウスを運営したり、母子家庭に就職先を紹介したりしている。設立者の大津たまみ社長、神さんもシングルマザー。神さんは「働きたくても育児のため働けず、貧困に陥ることがある。周囲に自分がシングルマザーと伝えづらく、孤立しやすい」と話す。

 離婚裁判中の母親は母子手当も受けられず、裁判が長引く間に住む場所や仕事がなくなることも。離婚後も仕事と子育ての両立は難しい。県の2016年度調査では、県内の母子世帯の平均年収は247万円で、父子世帯の413万円とも差が開いている。

 「経済的理由や母親の苦労を見て、早い段階で進学をあきらめる子どもも多い」と神さん。クリスマスパーティーでは、愛知大の学生との交流を通じ、子どもに進学のイメージを持ってもらうことも狙いだ。

 当日は東海地方に住む30人以上の母子が参加。大津さんの理念に賛同した日本ゼネラルフード(名古屋市守山区)がクリスマスメニューの食事を提供し、学生らが出し物を披露する。寄付を募り、子どもへプレゼントもする予定だ。

 神さんは「子どもの幸せが母親の幸せ。活動を通じて、母親や子どもに社会って温かいものだと感じてもらえれば」と話す。

 パーティーや寄付に関する問い合わせはリンクリンク=電052(414)7275=へ。

(2017年12月20日 中日新聞朝刊県内総合版より)

■関連大学はこちら
・ 愛知大学・愛知大学短期大学部

戻る < 一覧に戻る > 次へ