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2017.10.21

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至学館大キャプテン 蝦名 今度こそ 女子野球日本一

■来月3日からジャパンカップ

 高校からプロまで女子硬式野球の11チームが日本一の座を争う「第7回女子野球ジャパンカップ」が、11月3〜5日に京都市のわかさスタジアム京都などで開かれる。ことしの大学選手権で初優勝した至学館大(愛知県大府市)は2年ぶり3度目の出場。主将の蝦名郁美内野手(4年)を中心に結束し、1回戦でプロ2位(28日からの女王決定戦で確定)に挑む。

■2年前の雪辱を

 小柄な体で、遊撃手の蝦名はどんな打球にも食らいつく。華麗ではなくても取れるアウトを確実にもぎ取る。「個々の能力は高くない」と自認するチームの象徴だ。

 小中学校では男子に交じって軟式野球部に所属したが、高校ではソフトボール部だった。「なんで女子が野球をやるの」。そんな雑音がない環境を求め、至学館大の門をたたいた。1年からレギュラーとなり、初出場した2年前は「2番・遊撃」で出場。安打を放ったが、プロの京都に1−7で敗れた。「チームが勝たないと自分の成績は関係ない」と悔しさだけが残っている。

■監督産休で離脱

 苦しいことも多かった。中京女子大時代の2005年、大学初の女子チームとして創部した当時の主将で、プロも経験した深沢美和監督(31)が昨年、出産のためチームを離れた。現在も育児のため完全には復帰できず、樋口一則総監督(63)が指揮を執る。

 監督不在になった当初は悩んだ。しかし、将来の指導者を目指す蝦名は「女性だから出産もある。自分も同じ立場になるかもしれない」と切り替えた。練習メニューを決め、考える野球を率先。今では「良い経験になった」と言える。新チームも最初は結果が出なかったが「皆で我慢してできることを頑張ろう」と声をかけ続けた。

 我慢が結実したのは9月の大学選手権。至学館大のグラウンドも使用する同選手権は、初めて学生が企画、運営を手掛けた。企業を回って約50万円の協賛金を集めるなど奮闘。蝦名はプレーでチームをまとめ、春は大敗した尚美学園大を破り、初優勝を飾った。

■1つ1つ全力で

 ジャパンカップは大学女王として挑む。「どんな形でも出塁して中軸に回したい。ミスなく、相手のミスは見逃さない。1つ1つのプレーを全力でやりたい」。レスリングだけでなく、女子野球の至学館もアピールする。 (伊東朋子)

 ▼蝦名郁美(えびな・いくみ) 1995(平成7)年4月5日生まれ、青森県弘前市出身の22歳。158センチ、52キロ、右投げ両打ち。ポジションは遊撃手。相馬小、中は軟式野球部で投手、捕手。弘前学院聖愛高ではソフトボール部で遊撃手。至学館大で硬式野球を始め、両打ちとなった。

 ▼女子野球ジャパンカップ 全国のプロ・アマの女子硬式野球チームが日本一を争う国内最高峰の大会。2011年に創設され、13年以降はプロの上位3チーム、全日本クラブ選手権の決勝進出2チーム、大学選手権の決勝進出2チーム、高校選手権の準決勝進出4チームが出場する。ことしは11月3日に京都市の伏見桃山球場で1回戦、4日にわかさスタジアム京都で準々決勝、5日は同球場で準決勝と決勝を実施。チケットの問い合わせは日本女子プロ野球リーグ=(電)0120(89)1538(平日の午前10時〜午後5時)まで。滋賀県内の中日新聞販売店でも前売りチケットが購入できる。

(2017年10月21日 中日スポーツ8面より)

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