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中日新聞掲載の大学記事

2009.10.28

ケータイのワナ 女子大生警告ョ 小中生用パンフ完成

■チェーンメール 学校裏サイト…体験交えアドバイス

 携帯電話の「学校裏サイト」などでのいじめや個人情報流出など、小、中学生の携帯電話の使い方が問題となっていることを受け、県教委と金城学院大の学生が「ケータイは、子どものおもちゃじゃありません」と題する啓発パンフレットを作った。県内の全小学6年生7万3000人の保護者に配り、親子で携帯電話の扱い方について話し合ってもらう。 (大村歩)

 県教委によると、昨年9月時点で、県内の小学生の22.8%、中学生の49.7%が携帯電話を持っている。一方で、インターネット上でのいじめや過度に電子メールをやりとりする「メール依存症」といった負の面も表面化している。

 このため、県教委は本年度から「目指せ情報モラル先進県」という事業を展開し、情報モラル向上に取り組む県内の小、中学校1000校の事例などを紹介するサイト「iモラル」を開設したり、親を対象とした講座を開いたりしている。

 今回は、県教委「情報モラル向上研究会議」副委員長で金城学院大の長谷川元洋准教授のゼミ生7人が、小、中学生と年齢が近い大学生の視点を生かし、啓発パンフレットを作った。

 「5人に送信しないと殺される」などと、不特定多数へのメール送信を指示する「チェーンメール」や、クラスメートになりすまして友人関係を壊す「なりすましメール」の被害については、ゼミ生の体験談をもとに警告。出会い系サイト、ネットゲームサイトなどで誘われて被害に遭うケースや、学校裏サイトでのいじめなどは、「本当にあった怖い話」として実例を示した。

 ゼミ生の美濃羽七衣さん(22)は「学校裏サイトも生徒同士のコミュニケーションには役立つ面がある。使い方の問題だと思う」と話し、山下美香さん(21)は「今の小、中学生は公衆電話のかけ方を知らないなど、保護者の世代とは電話の使い方が違う。実情をよく親子で話し合ってほしい」と話している。

 県教委はパンフレットを8万4000部作製。保護者に配るほか、学校の情報モラル教育などでも活用する。問い合わせは県教委教育企画室=電052(954)6827=へ。

(2009年10月28日 中日新聞朝刊16面より)
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