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2017.04.06
金沢工大・中沢教授に山下記念賞 脳波を読む車いす研究
電動車いすの利用者が目的地に割り当てられた数字を思い浮かべると、脳波を読み取って車いすが目的地まで移動するシステムの研究が評価され、金沢工業大(野々市市)の中沢実教授(48)が情報処理学会の山下記念研究賞を受賞した。
研究は、体が次第に動かなくなる難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者など筋肉を動かすことが難しい利用者を想定。6人のゼミ生が数字「1」「2」「3」をそれぞれ見た時の脳波をデータ化し、車いすに備えたパソコンに記憶させる。
将来的には、利用者が専用のヘッドギアを着けてトイレやエレベーターなどの目的地に割り当てられた数字を思い浮かべれば、車いすが自動で動くシステムの実現を目指す。中沢教授は「数字を見た時の脳波は人によって多少異なるので、統一的な脳波を設定することが今後の課題」と話す。
研究賞は、大型電子計算機の開発にたずさわった初代会長の山下英男さん(1899〜1993年)にちなんだ賞で、学会のシンポジウムなどで優秀な論文を発表した研究者に贈られる。2016年度は学会の38研究会の54件が選ばれ、3月16日に名古屋大で授賞式があった。 (冨田章午)
(2017年4月6日 北陸中日新聞朝刊石川県内版より)
研究は、体が次第に動かなくなる難病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者など筋肉を動かすことが難しい利用者を想定。6人のゼミ生が数字「1」「2」「3」をそれぞれ見た時の脳波をデータ化し、車いすに備えたパソコンに記憶させる。
将来的には、利用者が専用のヘッドギアを着けてトイレやエレベーターなどの目的地に割り当てられた数字を思い浮かべれば、車いすが自動で動くシステムの実現を目指す。中沢教授は「数字を見た時の脳波は人によって多少異なるので、統一的な脳波を設定することが今後の課題」と話す。
研究賞は、大型電子計算機の開発にたずさわった初代会長の山下英男さん(1899〜1993年)にちなんだ賞で、学会のシンポジウムなどで優秀な論文を発表した研究者に贈られる。2016年度は学会の38研究会の54件が選ばれ、3月16日に名古屋大で授賞式があった。 (冨田章午)
(2017年4月6日 北陸中日新聞朝刊石川県内版より)