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2016.10.11
愛知大学野球 秋季リーグ 中京大V3に王手
中京大は優勝争いのライバル・名城大に6−5で先勝し、3季連続優勝に王手をかけた。1点を追う8回、浜口陽平中堅手(4年・中京大中京)が逆転の2点左前打を放ち、さらに敵失などで2点を加えた。中京大は2回戦に勝てば優勝、負ければ優勝決定は第7週以降に持ち越される。中部大は3回に纐纈甲太朗捕手(3年・関商工)の3ランなどで5得点し、愛院大に5−4で先勝した。
■浜口殊勲の逆転打
最上級生としての務めを果たしたい。必死の思いが体を突き動かした。中京大が1点を追う8回、1番・浜口に2死満塁で打席が回った。「死ぬ気で打てよ」と、半田卓也監督(33)に耳打ちされて送り出された。
「無我夢中すぎてよく覚えていない」と言うが、追い込まれてからの4球目。低めのチェンジアップをうまく捉えて左前へ。2人の走者がホームインし今季初の打点を刻んだ。しかも相手の左翼手が三塁への送球をそらし、もう1人もかえった。さらに1点を加え3点差をつけ9回の名城大の反撃に持ちこたえた。
直前の8回1死三塁で代打・福田に投球が直撃。死球か、と誰もが思ったがストライクゾーンの投球に当たったという判定で見逃し三振に。「どうにか塁に出たくて、ベース寄りに身を乗り出していたのか、と。その姿勢に奮起するものがあった」と浜口。同じ4年生で昨季まで3番だった男の執念に、感化された。
ことしの春まで浜口、川上、福田の上位3人が4年生だったが、今季は打撃不振で2人抜けた。この日は野手のスタメンの中で4年生が2人。それだけに背負うものは大きいが、「あいつらがいつでも出られるよう準備しているから、自分も頑張れる」。スタメンを外された同期たちのために。その思いを込めた一打が、3連覇まであと一歩に近付けた。 (平野梓)
■必勝継投実らず 名城大
名城大は栗林−浅川の必勝リレーで臨んだが中京大に逆転負け。「勝てる要素はあったけど、中京大の終盤の粘りに負けてしまった」と安江監督はうつむいた。この日、中京大のスピードガンで149キロを計測した先発右腕・栗林は6回まで投げて2失点。「もう目の前で優勝の胴上げはされたくない。次に投げる機会があったら絶対に抑えます」と闘志を燃やした。
■纐纈2号3ラン 中部大
中部大は3回、纐纈が今季2発目となる3点左越え本塁打を放って先制した。春はリーグ2位の打率4割2分5厘をマークしベストナイン。今季はフルスイングに磨きをかけ、長打を量産している。中部大は3カードを終え勝ち点を取れていない。「もう負けられない。自分が打つイコール、チームが勝つことなので、どんどん振っていきたい」と誓った。
▽1回戦(中京大1勝)
名城大 210000002―5
中京大 01001004x―6
本塁打 池田鏡(京)
▽1回戦(中部大1勝)
愛院大 000400000―4
中部大 00500000x―5
本塁打 纐纈(部)
(2016年10月11日 中日スポーツ8面より)
■浜口殊勲の逆転打
最上級生としての務めを果たしたい。必死の思いが体を突き動かした。中京大が1点を追う8回、1番・浜口に2死満塁で打席が回った。「死ぬ気で打てよ」と、半田卓也監督(33)に耳打ちされて送り出された。
「無我夢中すぎてよく覚えていない」と言うが、追い込まれてからの4球目。低めのチェンジアップをうまく捉えて左前へ。2人の走者がホームインし今季初の打点を刻んだ。しかも相手の左翼手が三塁への送球をそらし、もう1人もかえった。さらに1点を加え3点差をつけ9回の名城大の反撃に持ちこたえた。
直前の8回1死三塁で代打・福田に投球が直撃。死球か、と誰もが思ったがストライクゾーンの投球に当たったという判定で見逃し三振に。「どうにか塁に出たくて、ベース寄りに身を乗り出していたのか、と。その姿勢に奮起するものがあった」と浜口。同じ4年生で昨季まで3番だった男の執念に、感化された。
ことしの春まで浜口、川上、福田の上位3人が4年生だったが、今季は打撃不振で2人抜けた。この日は野手のスタメンの中で4年生が2人。それだけに背負うものは大きいが、「あいつらがいつでも出られるよう準備しているから、自分も頑張れる」。スタメンを外された同期たちのために。その思いを込めた一打が、3連覇まであと一歩に近付けた。 (平野梓)
■必勝継投実らず 名城大
名城大は栗林−浅川の必勝リレーで臨んだが中京大に逆転負け。「勝てる要素はあったけど、中京大の終盤の粘りに負けてしまった」と安江監督はうつむいた。この日、中京大のスピードガンで149キロを計測した先発右腕・栗林は6回まで投げて2失点。「もう目の前で優勝の胴上げはされたくない。次に投げる機会があったら絶対に抑えます」と闘志を燃やした。
■纐纈2号3ラン 中部大
中部大は3回、纐纈が今季2発目となる3点左越え本塁打を放って先制した。春はリーグ2位の打率4割2分5厘をマークしベストナイン。今季はフルスイングに磨きをかけ、長打を量産している。中部大は3カードを終え勝ち点を取れていない。「もう負けられない。自分が打つイコール、チームが勝つことなので、どんどん振っていきたい」と誓った。
▽1回戦(中京大1勝)
名城大 210000002―5
中京大 01001004x―6
本塁打 池田鏡(京)
▽1回戦(中部大1勝)
愛院大 000400000―4
中部大 00500000x―5
本塁打 纐纈(部)
(2016年10月11日 中日スポーツ8面より)