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中日新聞掲載の大学記事

2016.09.30

幻の“火の鳥” 写真に 瑞穂の山田さん あすから天白で夫婦展

 服飾や芸術の世界で活躍する人を多く輩出している名古屋文化短大(東区葵)の理事長・学長の山田健市さん(79)、美智子さん(57)夫妻=瑞穂区松栄町=が、初の夫婦写真展「コスタリカ・楽園の鳥たち」を10月1日から天白区焼山の「オクムラ写真館ガーデンスタジオ」で開く。無料、11月30日まで。(長谷義隆)

 中学時代からカメラ好きだった健市さんは短大経営、教授の傍ら、近年は野鳥に魅せられカワセミ、ヤマセミなどを追って撮影行を続ける。同行するようになった美智子さんも写真を始め、今年2月、珍しい動植物の宝庫、中米コスタリカの熱帯雲霧林を10日間にわたって撮影した。

 最大の目的は、手塚治虫さんの漫画「火の鳥」のモデルとして知られ、絶滅が危惧されているケツァール。「生息する森に延べ20時間待機し、諦めかけた時についに現れた。もう、うれしくてうれしくて」と健市さん。長い尾羽を誇り、エメラルドグリーンに輝く姿を600ミリ望遠レンズで捉えた。

 健市さんはコスタリカ訪問の約1カ月前、野鳥撮影の際に滑落してくも膜下出血を発症した。幸い大ごとにならず「コスタリカのいい空気と水、宝石みたいに美しい野鳥、植物に触れて、健康がよみがえった」と話す。

 短大や関連の専門学校でデザイン関連の教授を務める美智子さんは「色鮮やかな鳥たちをテキスタイル(織物)デザインのモチーフにしたら」と思い付いた。同時に自費出版した夫婦共著の写真集に、デザイン提案した6点を併載した。

 写真展は1万コマ以上の中から約40点を厳選。「コスタリカの森の雰囲気がある」という会場で展示する。

(2016年9月30日 中日新聞朝刊市民総合版より)
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