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中日新聞掲載の大学記事

2016.05.21

被災地 応援するばい 学生が連携 物産品販売へ 九州大と愛知東邦大

 熊本地震で被災し、客足が戻らない九州の観光地を支援しようと、九州大(福岡市)と愛知東邦大(名古屋市名東区)の学生たちが連携して支援プロジェクト「やるばい九州!」を進めている。第1弾として、愛知県刈谷市の刈谷ハイウェイオアシスで23日から、由布院温泉(大分県)の物産品を販売する。

 被災した観光地の土産物を買い上げ、協力店舗で販売してもらうことで、風評被害に苦しむ観光地を全国にアピールする。九州大芸術工学部の学生たちが発案。指導役となった同学部准教授の建築家、鵜飼哲矢さん(50)=刈谷市出身=が設計を手掛けたハイウェイオアシスでの販売が決まった。九州大の学生が選んだ由布院産のサイダーや野菜のピクルス、木製スプーンなど35種類が店頭に並ぶ。今後、他の観光地の物産品も加え、福岡や東京、大阪などへ販路を拡大する。

 愛知東邦大は鵜飼さんが学生寮を設計した縁でプロジェクトに参加。寮で暮らす1、2年生7人が販促のためのキャッチコピー作りや店頭での販売を担当する。2年の田中友貴さん(19)は「直接被災地に行くのは難しいので、愛知から善意を届けたい」と話す。プロジェクト代表で九州大大学院2年の神原知明さん(24)は「九州の観光地は風評被害に苦しんでいる。商品の購入を通して足を運んでもらう、きっかけになれば」と期待している。

 由布院温泉観光協会によると、最大で震度6弱を記録した今回の地震で半数以上の旅館が一時休業を余儀なくされた。現在も1割近くが営業を再開できていない。

(2016年5月21日 中日新聞夕刊10面より)
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