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中日新聞掲載の大学記事

2009.06.23

室伏選手に魅せられて ラクロスからハンマー投げに転向

 心臓病を抱えながら五輪出場を夢見るオーストラリアのハンマー投げ選手が愛知県豊田市の中京大を訪れ、アテネ五輪金メダルの室伏広治選手(ミズノ)から指導を受けている。

心臓病抱える豪選手 夢は五輪

 小学校教諭のクリスチャン・ウィリアムズさん(22)は元ラクロス選手。二十一歳以下オーストラリア代表などで活躍したが二年前に拡張型心筋症を患い、長距離走など激しい運動ができなくなった。

 スポーツへの夢をあきらめきれず昨年、入院中にインターネットで見た室伏選手の投てきの美しさに魅せられ、ハンマー投げ転向を決意。十一月にはオーストラリアで開かれたハンマー投げ講習会に参加、そこで講師を務めていた室伏選手と出会い、今回の合宿が実現した。

 十八日に来日し、二十五日まで回転中の姿勢など投てきの基礎から教わっている。「毎日、上達をしているのを感じている。将来はオリンピックに出たい」とウィリアムズさん。トレーニングに制約があり、食事も制限される。これまでの自己ベストは48メートル08。五輪出場のためには25メートル以上記録を伸ばす必要がある。

 室伏選手は「始めて一年。まだこれからですよ。スポーツに人生をかけて上達を楽しむというのは、スポーツ本来の姿。頑張ってほしい」とエールを送る。


(2009年6月23日 中日新聞朝刊社会版より)

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