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中日新聞掲載の大学記事

2015.10.19

全日本大学女子駅伝25日号砲 理数系ランナー湯沢 名城大復権の解あり

 25日に仙台市で行われる全日本大学女子駅伝(6区間38キロ)に17年連続で出場する名城大が、エース湯沢ほのか(3年、長野東高)を軸に上位進出を狙う。湯沢は「上位争いをして、来年につなげたい」と意気込んで号砲を待つ。

 2005年に優勝した強豪も、主力の故障が重なって最近は12年7位、13年6位、昨年7位と振るわない。だが、昨年の全国高校総体3000メートル4位の青木(岐阜・益田清風高)ら実績のある1年生が入学。久々に優勝争いに絡める布陣が整った。

 トップランナーには珍しく理工学部数学科に学ぶ湯沢は、数学教師を目指し教職課程を履修する。数学の知識を競技に生かす部分は「全然ない。授業は授業、陸上は陸上」というが、講義で出された多くの課題をこなしながら名門のエースを張る21歳は走りも天才肌。「練習しなくても走れてしまう」(米田監督)という素質の高さと、強気に自分のペースを刻める精神力を兼ね備える。

 けがで昨年の大会を欠場してから競技に取り組む姿勢も一変した。故障が7月まで長引いたものの、その後は順調に回復。練習不足ながら9月の日本学生対校選手権1万メートルで10位に入った。米田監督も「走れる感触はつかんでいるはず」と期待する。

 登録メンバー上位6人の5000メートル平均タイムは参加校中4番目だが、主力全員が好調を維持する。「6人そろっているチームはそうない。可能性はあると思う」と湯沢。勝算あり、との解を導いた理数系ランナーは、10年ぶりの栄冠も視野に入れて激走する。 (斎藤正和)

(2015年10月19日 中日新聞朝刊19面より)

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