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中日新聞掲載の大学記事

2015.06.08

吉田選手ら体験を語る 至学館大 女子レスリングシンポ

 大府市の至学館大で7日、学園創立110周年記念シンポジウム「日本女子レスリング、強化の軌跡」(中日新聞社など後援)があった。五輪と世界選手権合わせて15連覇の吉田沙保里選手(32)ら同大レスリング部出身のメダリストらが参加し、練習のエピソードや目標などを語った。

 パネリストは吉田選手のほか、五輪3連覇の伊調馨選手(30)、ロンドン五輪金メダルの小原日登美さん(34)、世界選手権(1992年)優勝の坂本涼子さん(45)、レスリング部の栄(さかえ)和人監督(54)、日本レスリング協会の福田富昭会長(73)。

 福田会長は「最初は協会内で女子競技を立ち上げることに賛成する人は少なかった」と黎明(れいめい)期を紹介。その時代を支えた坂本さんも「練習相手もいなかった」と苦労を振り返った。栄監督との出会いや監督宅に下宿しながら練習を続けた学生生活が話題になると、吉田選手は「お菓子が好きでよく食べていたら、監督に怒られた。付きっきりで1日5食の生活だったが、それで体ができた」。栄監督は「初歩的なことから始めた。選手を預かった以上、できる限りのことをやりたいと続けてきた」と語った。

 五輪について、現在は芦屋学園(兵庫県)レスリング部監督の坂本さんは「ずっとあこがれ。教え子を五輪に送り出したい」。一度引退し、現役復帰して栄冠をつかんだ小原さんは「諦めなければ夢はかなうと思った」と振り返った。日本女子レスリングを背負う立場の吉田選手は「練習量は海外勢に負けていない。一丸となって頑張っていきたい」と決意を語った。 (石井宏昌)

(2015年6月8日 中日新聞朝刊県内版より)
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