１部の第７週第１日は１６日、名古屋市のパロマ瑞穂球場で１回戦２試合を行い、中部大が愛大に２−１、名城大が中京大に１−０で先勝した。１７日に中部大が勝ち、中京大が負けると、中部大の優勝が決まる。

　中部大は３回２死二、三塁から神鳥（４年、愛知・享栄）が左へ先制の２点打。６回に１点を返されたが、その後は堅い守りで逃げ切った。

　名城大は５回に敵失などで無死満塁から、併殺打の間に１点を入れ、これが決勝点となった。栗林（１年、愛知黎明）が２安打に抑えて初完封。リーグトップタイの５勝目を挙げた。

■「一球集中」好守を連発

　中部大は１点リードの８回に１死一、三塁の窮地を迎えた。打者は長江（４年、愛知・東邦）。右への浅い飛球が上がった。

　山崎健（３年、名古屋国際）は素早くバックホーム。ノーバウンドで捕手のミットへ吸い込まれた。「同点になればムードが悪くなる。ボールの軌道をそらさないことだけを考えた」。三塁走者の生還を許さなかった。

　愛大は投手力があり、大量得点は期待できない。僅差の勝負を見越して「一球集中」をスローガンに掲げ、守備練習に取り組んできた。

　捕手細川勝（４年、愛知商）が４回２死から四球で出した走者の二盗を阻止。７回には左翼手村上（２年、愛知・享栄）が横っ跳びで飛球を捕る好プレーもあった。

　２回戦も勝って勝ち点を挙げ、ライバル中京大が２回戦も負けて勝ち点を落とせば、中部大の優勝が決まる。中京大が２回戦から連勝して勝ち点を挙げれば、中京大に優勝をさらわれるが、「まだ優勝は諦めていない」と山崎健。その決意がプレーにこもっていた。　（平野梓）

▽パロマ瑞穂（中部大１勝）
愛大　０００００１０００―１
中部大　００２０００００ｘ―２

▽同（名城大１勝）
名城大　００００１００００―１
中京大　０００００００００―０

（2015年5月17日　中日新聞朝刊24面より）