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中日新聞掲載の大学記事

2014.12.26

高校生 モーターと格闘 燃料電池車製作 名工大で性能実験

 燃料電池を載せた1人乗り自動車の製作に挑戦している名古屋市内の高校生らが25日、名古屋市昭和区の名古屋工業大を訪れ、事前に製作した3種類のモーターの性能評価実験に取り組んだ。

 名古屋市科学館と中部科学技術センターが主催する「高校生燃料電池自動車プロジェクト」(中日新聞社など共催)の一環。本年度から始まり、公募で選ばれた市内の4校の生徒39人が、3年がかりで燃料電池車の走行実験を目指している。

 この日は、燃料電池車の始動に適したモーターを探り、どの程度の速度が見込めるかを調べる狙いで、11人が集まった。名工大の小坂卓准教授による講義を受け、モーターの構造や理論を学び、実験目的と方法を教わった。

 その後の実験では、3種類のモーターそれぞれに、燃料電池に見立てた「直流安定化電源」から電流を流し、それぞれのモーターの回転数や回転させる力の大きさなどを波形モニターで調べて記録した。

 うまく波形がでなかったり、センサーの取り付け具合が良くなかったり、トラブルにも見舞われ、旭丘高1年の丸山剛史君(16)は「機械をどう動かしていいか分からなくて解決策を提示できず悔しかった」と残念がりつつも「今日やったことをよく理解したい」と話した。

 プロジェクトは進路選択の時期にある普通科高校生に、化学や物理などの学力向上を図りながら、将来理工系に進み、研究開発分野で活躍する人材を育成するのが目的。本年度は基礎的な実験やさまざまなデータ収集をし、次年度には1人乗り小型自動車を走らせる規模の燃料電池の実験をした上で、最終年度に公開走行実験をする。 (梅田歳晴)

(2014年12月26日 中日新聞朝刊県内版より)
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