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中日新聞掲載の大学記事

2014.03.11

復興千羽鶴 被災の伊へ 陸前高田の中学生 学泉大オケに託す

 2012年のイタリア北部地震で被災したミランドラ市で23日に演奏会を開く岡崎市の愛知学泉大オーケストラが、東日本大震災後に交流が始まった岩手県陸前高田市第一中学校の生徒たちから復興への願いを込めた千羽鶴を託され、ミランドラ市民に手渡す。(紙山直泰)

 第一中の吹奏楽部は昨年9月、安城市の安城学園高校の招きで、系列の愛知学泉大オーケストラなどとの合同演奏会を刈谷市で開催。その後も手紙や電話を通じた交流を続けている。

 吹奏楽部員25人はミランドラ市での演奏会開催を聞き、千羽鶴を託そうと計画。今月に入って全校生徒242人に呼び掛け折り始めた。今週末に完成させ、愛知学泉大に郵送する予定だ。

 吹奏楽部顧問の馬場志保教諭(37)は「陸前高田市では震災から3年たっても心の傷が癒えない人が多くいる一方で、前を向いて復興に歩み出した人たちも大勢いる。同じ地震で苦しむミランドラの人たちに、力強い復興へのメッセージを送りたい」と千羽鶴の狙いを話す。

 愛知学泉大オーケストラのイタリア訪問は20〜27日。演奏会はミランドラ市の私立音楽学校であり、ジョン・レノンの「イマジン」や映画「パイレーツオブカリビアン」のテーマなど10曲を披露する。オーケストラ団長の佐々木花純(かすみ)さん(19)は「岩手県の中学生から託された思いを受け、ミランドラ市の人たちの心に届くような演奏にしたい」と意気込んでいる。

 第一中は高台にあるため、大震災の津波被害はなかったが、当日休んだ生徒らに犠牲が出たという。

(2014年3月11日 中日新聞朝刊西三河版より)

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