進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 全て

中日新聞掲載の大学記事

2013.11.17

明治神宮野球大会 中部学院大 全国大会初白星

 大学の部では、中部学院大(中部3連盟代表・東海地区)が関学大(関西5連盟代表・関西学生)との初陣同士の対決を、延長10回タイブレークの末5−0で制した。中部学院大は全日本選手権を含めて全国大会初勝利。関学大の右腕・宇都宮健太投手(2年・香川西)は9回まで毎回全員の16奪三振をマークした。今年6月の全日本大学選手権大会で初優勝した上武大(関東5連盟第2代表・関甲新学生)は近大工学部(中四国3連盟代表・広島六)に0−2で敗れた。高校の部では、東海王者の三重高が近畿大会の覇者・龍谷大平安(京都)に4−5で惜敗し、開幕戦で姿を消した。

■上西16Kの宇都宮から3ラン

 神宮の夜空にどでかいアーチを架けた。中部学院大の5番・上西主起右翼手(4年・県和歌山商)のダメ押し3ランが、春秋合わせて3度目の挑戦でチームに全国大会初勝利をもたらした。

 「打った瞬間、入ったと思った。今後にもつながる1勝になった」

 無得点のまま突入したタイブレーク制(1死満塁から開始)の延長10回だった。不利とされる表の攻撃で野間、杉島の連打で2点先取。だが、本塁を狙った二塁走者がアウトに。押せ押せの雰囲気が沈みかけていた。「タイブレークは長打で3点取られる。2点では安心できなかった」。それまでチームで毎回、全員の16三振を喫していた関学大・宇都宮のフォークを完璧に捉え、左翼席に突き刺した。

 7回の守備では、2死二塁から右前打を捕ると遠投110メートル超の強肩で本塁へダイレクト返球。タッチアウトにした。「予感があったので準備していた。刺す自信はあった」。卒業後は社会人の名門・日本生命への入社が内定している185センチ、85キロの大型外野手が攻守で輝いた。

 先発のエース・東谷(あずまや)優投手(4年・花咲徳栄)も140キロ台の直球とカットボールが決まり、4安打完封。9回裏は2死三塁のあわやサヨナラ負けのピンチで、粘る3番・中島を144キロの直球で空振り三振に。「9回は苦しかった。よく粘れた。みんなが守ってくれたおかげ」と胸をなで下ろした。

 就任10年目の原克隆監督(44)も初勝利のウイニングボールをもらってニンマリ。「ボールはもっと欲しい」と上機嫌だ。18日の準々決勝では昨年の覇者・桐蔭横浜大と対戦。初勝利の勢いに乗って、難敵も乗り越える。 (麻生和男)

中部学院大(中部) 0000000005―5
関学大(関西2) 0000000000―0
(タイブレーク10回)
本塁打 上西(中)

(2013年11月17日 中日スポーツ10面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ