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中日新聞掲載の大学記事

2012.11.07

来春閉学の三重中京大 「繋」テーマに掲げ 10日最後の学園祭 地域の特産品販売

■目玉イベント 宮城の中学校長が講演会

 来春閉学する三重中京大(松阪市久保町)で10日、最後の学園祭が開かれる。大学や学生たちが今まで培ってきた絆をもう一度見直そうと、テーマに掲げたのが「繋(つなぎ)」。東日本大震災で被災した中学校長の講演や、交流している飲食店や高校からの出店もある。(平野梓)

 主催するのは、ボランティア部や茶道部などに所属する学生でつくるグループ「文化会」の5人。ふだんは市内の観光スポットや飲食店を紹介するマップ作りに取り組む。例年は、学生の中から学園祭実行委員を募っていたが、昨年から応募者がおらず、文化会がその役割を担った。

 目玉イベントは宮城県石巻市大須中学校の岩佐勝校長を招いた講演会。避難所の運営や避難のあり方、災害への備えなどを実体験をもとに語ってもらう。昨年8月下旬に文化会の学生らが、石巻市でボランティア活動をし、その縁で実現した。

 また地鶏などを使った定食メニューを提供する食堂「うきさとむら」(松阪市柚原町)や、クレソンの創作料理レストラン「はぜの風」(同市飯高町波瀬)など、文化会の活動で知り合った県内の飲食店や市民グループが軽食や地域の特産品を販売する。同大短期大学部と交流事業をしていた相可高校(多気町相可)の生徒のレストラン「まごの店」も参加。講演会に合わせて石巻産のホタテを使ったグラタンを販売する。

 同大は2009年に新入生の募集を停止し、現在通学しているのは4年生のみの114人。文化会のメンバーは、人数が少なくても、しっかり盛り上げようと意気込む。会長の東典史(のりふみ)さん(22)は「今年で最後になってしまうけれど、ぼくたちの存在をもっと多くの人に知ってもらうために、盛大なものにしたい」と話す。問い合わせは文化会=電0598(29)1122=へ。

(2012年11月7日 中日新聞朝刊松阪・紀勢版より)
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